グルタチオンを用いて植物に蓄積するカドミウムの量を減らす－その分子機構の解明

• 研究課題/領域番号: 23380194
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 環境農学
• 研究機関: 秋田県立大学
• 研究代表者: 中村 進一 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (00322339)
• 研究分担者: 中井 雄治 弘前大学, 農学生命科学研究科, 教授 (10321788) ; 藤巻 秀 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, リーダー (20354962) ; 鈴井 伸郎 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (20391287) ; 頼 泰樹 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教 (30503099) ; 大津 直子 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (40513437)
• 研究期間 (年度): 2011-04-01 – 2014-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2013年度)
• 配分額: 20,020千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 4,620千円); 2013年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円); 2012年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円); 2011年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
• キーワード: グルタチオン / カドミウム / ポジトロンイメージング / PETIS

研究概要

食の安全性に対する関心が高まりを見せている中、有害重金属元素であるカドミウムの含量が低い農作物を栽培する技術を確立することは喫緊の課題となっている。これまでの研究によって植物の根に部位特異的に与えたグルタチオンが植物体の地上部へのカドミウムの移行と蓄積を選択的に抑制する現象を見出している。この現象の分子メカニズムを解明し、応用展開することで、カドミウム蓄積量の少ない農作物の新しい栽培技術を確立することが期待できる。本研究では、この現象が起こる要因のひとつがグルタチオンによる植物の根からのカドミウムの排出の活性化であることが明らかになった。

研究成果

• [雑誌論文] Application of glutathione to roots selectively inhibits cadmium transport from roots to shoots in oilseed rape (2013)
  • 著者名/発表者名: Nakamura, S., Suzui, N., Nagasaka, T., Komatsu, F., Ishioka, N.S., Ito-Tanabata, S., Kawachi, N., Rai, H., Hattori, H., Chino, M. and Fujimaki, S
  • 雑誌名: J. Exp. Bot 巻: 64 号: 4 ページ: 1073-1081
  • DOI: 10.1093/jxb/ers388
  • 査読あり
• [雑誌論文] 植物栄養学の基礎研究から見えてきた応用への可能性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 小山博之, 信濃卓郎, 大津直子, 丸山明子, 三輪京子, 小林優, 渡部敏裕, 上野大勢, 中村進一, 小林祐里子, 高橋美智子
  • 雑誌名: 日本土壌肥料学会誌 巻: 84 ページ: 136-141
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effects of glutathione, applied to roots specifically, on Cd behavior in oilseed rape plants (2013)
  • 著者名/発表者名: Nakamura S., Suzui N., Yin Y.-G., Ishii S., Kawachi N., Rai H., Hattori H., Fujimaki S
  • 雑誌名: The Proceeding book of the International Plant Nutrition Colloquium (IPNC) and Boron Satellite Meeting ページ: 689-690
• [雑誌論文] Effects of glutathione, applied to roots specifically, on Cd behavior in oilseed rape plants (2013)
  • 著者名/発表者名: Nakamura S., Suzui N., Yin Y.-G., Ishii S., Kawachi N., Rai H., Hattori H., Fujimaki S.
  • 雑誌名: The Proceeding book of the International Plant Nutrition Colloquium (IPNC) and Boron Satellite Meeting 巻: なし ページ: 689-690
• [学会発表] PETIS によるカドミウム吸収動態解析と経根吸収イメージング (2014)
  • 著者名/発表者名: 中村進一
  • 学会等名: 第55回日本植物生理学会年会シンポジウム
  • 発表場所: ご富山大学(富山県富山市)
  • 年月日: 2014-03-18
• [学会発表] PETISによるカドミウム吸収動態解析と経根吸収イメージング (2014)
  • 著者名/発表者名: 中村進一
  • 学会等名: 第55回日本植物生理学会年会シンポジウム
  • 発表場所: 富山大学
• [学会発表] Glutathione, applied to roots specifically, has effects on Cd behavior in oilseed rape plants (2014)
  • 著者名/発表者名: Nakamura S., Kondo H., Suzui N., Yin Y.-G., Ishii S., Kawachi N., Rai H., Hattori H., Fujimaki S.
  • 学会等名: 9th International Workshop Sulfur Metabolism in Plants
  • 発表場所: ホテル シュロス レイナッハ フライブルグ
• [学会発表] 根に与えたグルタチオンが植物のカドミウム動態に及ぼす影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中村進一, 鈴井伸郎, 長坂俊紀, 石岡典子, 七夕(伊藤)小百合, 河地直木, 頼泰樹, 服部浩之, 茅野充男, 藤巻秀
  • 学会等名: 第54回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 岡山大学(岡山県岡山市)
• [学会発表] Effects of glutathione, applied to roots specifically, on Cd behavior in oilseed rape plants (2013)
  • 著者名/発表者名: Nakamura S., Suzui N., Yin Y.-G., Ishii S., Kawachi N., Rai H., Hattori H., Fujimaki S
  • 学会等名: XVII International Plant Nutrition Colloquium (IPNC) 2013
  • 発表場所: トルコ国際会議場(イスタンブール)
• [学会発表] 根に与えたグルタチオンが植物体内のカドミウム分配に及ぼす影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中村進一, 鈴井伸郎, 尹永根, 石井里美, 河地有木, 頼泰樹, 服部浩之, 藤巻秀
  • 学会等名: 日本土壌肥料学会2013年度名古屋大会
  • 発表場所: 名古屋大学(愛知県名古屋市)
• [学会発表] Effects of glutathione, applied to roots specifically, on Cd behavior in oilseed rape plants (2013)
  • 著者名/発表者名: Nakamura S., Suzui N., Yin Y.-G., Ishii S., Kawachi N., Rai H., Hattori H., Fujimaki S.
  • 学会等名: XVII International Plant Nutrition Colloquium (IPNC) 2013
  • 発表場所: イスタンブール国際会議場
• [学会発表] 根に与えたグルタチオンが植物体内のカドミウム分配に及ぼす影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中村進一、鈴井伸郎、尹永根、石井里美、河地有木、頼泰樹、服部浩之、藤巻秀
  • 学会等名: 日本土壌肥料学会2013年度名古屋大会
  • 発表場所: 名古屋大学
• [学会発表] 根に与えたグルタチオンが植物のカドミウム動態に及ぼす影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中村進一
  • 学会等名: 第54回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 岡山大学
• [学会発表] グルタチオンを用いて植物体内の重金属の動きを変える (2012)
  • 著者名/発表者名: 中村進一
  • 学会等名: 日本土壌肥料学会2012年度鳥取大会シンポジウム
  • 発表場所: 鳥取大学(鳥取県鳥取市)
  • 年月日: 2012-09-06
• [学会発表] チオール物質を用いた植物に蓄積する重金属量の制御 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中村進一
  • 学会等名: 新技術説明会
  • 発表場所: JST東京別館ホール(東京都千代田区)
  • 年月日: 2012-02-10
• [学会発表] チオール物質を用いた植物に蓄積する重金属量の制御 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中村進一
  • 学会等名: Biotechアカデミックフォーラム2012
  • 発表場所: 東京ビックサイト(東京都江東区)
• [学会発表] 植物体の地上部へのカドミウムの移行と蓄積を抑制するグルタチオンの効果 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中村進一, 鈴井伸郎, 近藤ひかり, 河地有木, 尹永根, 石井里美, 頼泰樹, 服部浩之, 藤巻秀
  • 学会等名: 日本土壌肥料学会2012年度鳥取大会
  • 発表場所: 鳥取大学(鳥取県鳥取市)
• [学会発表] チオール物質を用いた植物に蓄積する重金属量の制御 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中村進一
  • 学会等名: Biotechアカデミックフォーラム2012
  • 発表場所: 東京ビックサイト
• [学会発表] 植物体の地上部へのカドミウムの移行と蓄積を抑制するグルタチオンの効果 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中村進一
  • 学会等名: 日本土壌肥料学会2012年度鳥取大会
  • 発表場所: 鳥取大学
• [学会発表] 農作物に蓄積する重金属量を制御する (2011)
  • 著者名/発表者名: 中村進一
  • 学会等名: 第5回北東北地域イノベーションフォーラム
  • 発表場所: ホテル青森(青森県青森市)
  • 年月日: 2011-11-15
• [学会発表] グルタチオンによる植物体の地上部へのカドミウムの移行と蓄積の抑制～カドミウム処理濃度の影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 中村進一, 鈴木康大, 鈴井伸郎, 伊藤正志, 石井里美, 河地有木, 頼泰樹, 服部浩之, 藤巻秀
  • 学会等名: 日本土壌肥料学会2011年度つくば大会
  • 発表場所: つくば国際会議場(茨城県つくば市)
• [学会発表] 農作物に蓄積する重金属元素の量を制御する (2011)
  • 著者名/発表者名: 中村進一
  • 学会等名: イノベーションジャパン2011
  • 発表場所: 東京ビックサイト(東京都江東区)
• [学会発表] 高等植物における地上部へのカドミウムの移行と蓄積を抑制するメカニズムの解明～カドミウム処理濃度の影響～ (2011)
  • 著者名/発表者名: 中村進一, 鈴木康大, 鈴井伸郎, 伊藤正志, 石井里美, 河地有木, 頼泰樹, 服部浩之, 藤巻秀
  • 学会等名: 第6回高崎量子応用研究シンポジウム
  • 発表場所: 高崎シティギャラリー(群馬県高崎市)
• [学会発表] グルタチオンによる植物体の地上部へのカドミウムの移行と蓄積の抑制～カドミウム処理濃度の影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 中村進一, ら
  • 学会等名: 日本土壌肥料学会2011年度つくば大会
  • 発表場所: つくば国際会議場
• [学会発表] グルタチオンを用いて植物体内の重金属の動きを変える
  • 著者名/発表者名: 中村進一
  • 学会等名: 日本土壌肥料学会2012年度鳥取大会シンポジウム
  • 発表場所: 鳥取大学
  • 招待講演
• [備考] 秋田県立大学研究者総覧
  • URL: http://www.akita-pu.ac.jp/stic/souran/scholar/detail.php?id=41
• [備考] 秋田県立大学 研究者総覧
  • URL: http://www.akita-pu.ac.jp/stic/souran/scholar/detail.php?id=41
• [備考] 秋田県立大学教員紹介
  • URL: http://www.akita-pu.ac.jp/stic/souran/scholar/detail.php?id=41
• [備考]
  • URL: http://www.akita-pu.ac.jp/stic/souran/scholar/detail.php?id=41