意思決定に関する二つの心理物理法則の共通神経基盤：ウェーバーの法則とヒックの法則

• 研究課題/領域番号: 23500379
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 生体生命情報学
• 研究機関: 独立行政法人理化学研究所
• 研究代表者: 岡本 洋 独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 客員研究員 (00374067)
• 研究期間 (年度): 2011-04-28 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2013年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2012年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 意思決定 / 多肢択一 / 決定時間 / 皮質回路 / 複雑ネットワーク / モジュール / コミュニティ / セルアセンブリ / 確率過程 / ヒックの法則 / ウェーバーの法則 / ネットワーク / 神経機構 / ヒューマンコンピュータインタラクション / タイミング / モデル / ウェーバー則

研究成果の概要

多肢択一における決定時間はヒックの法則に従うことが知られている：決定時間は選択肢数の対数に比例する。しかしながら、ヒックの法則の神経機構はまだわかっていない。ヒックの法則を再現する皮質回路モデルを提案した。このモデルはさらに、決定時間がウェーバーの法則に従うことを予言する：決定時間の変動係数は選択肢数によらず一定である。これらの結果は、二つの心理物理経験則が共通の神経基盤に立脚することを示唆する。
さらに、多肢選択の神経機能をモデルにネットワークからコミュニティを効率的・効果的に検出する方法を構築した。これは、脳に学ぶことによって新しくかつ実際に役に立つ技術の創出が可能であることを例証する。

研究成果

• [雑誌論文] コネクトーム・複雑ネットワーク科学・全脳ネットワーク分析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 岡本洋
  • 雑誌名: 知能と情報（知能情報ファジィ学会誌） 巻: 27
• [雑誌論文] Local Detection of Communities by Attractor Neural-Network Dynamics (2014)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Okamoto
  • 雑誌名: Artificial Neural Networks Springer Series in Bio-/Neuroinformatics 巻: 4 ページ: 115-125
  • DOI: 10.1007/978-3-319-09903-3_6
  • ISBN: 9783319099026, 9783319099033
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Extracting Communities from Citation Networks of Patents: Application of the Brain-Inspired Mechanism of Information Retrieval (2014)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Okamoto
  • 雑誌名: Lecture Notes of the Institute for Computer Sciences, Social Informatics and Telecommunications Engineering 巻: 134 ページ: 269-282
  • DOI: 10.1007/978-3-319-06944-9_19
  • ISBN: 9783319069432, 9783319069449
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Local Detection of Communities by Neural-Network Dynamics (2013)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Okamoto
  • 雑誌名: Lecture Notes in Computer Science (Springer) 巻: 8131 ページ: 50-57
  • 査読あり
• [雑誌論文] Local detection of communities by an analogy to memory recall in the brain (2013)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Okamoto
  • 雑誌名: Biologically Inspired Cognitive Architectures (Elsevier) 巻: 6 ページ: 12-17
  • 査読あり
• [雑誌論文] Extracting Tailored Protein Complexes from Protein-Protein Interaction Networks (2012)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Okamoto
  • 雑誌名: Lecture Notes in Computer Science (LNCS) 巻: 7223 ページ: 250-263
  • DOI: 10.1007/978-3-642-28792-3_30
  • ISBN: 9783642287916, 9783642287923
  • 査読あり
• [雑誌論文] Topic-Dependent Document Ranking:Citation Network Analysis by Analogy to Memory Retrieval in the Brain (2011)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Okamoto
  • 雑誌名: Lecture Notes in Computer Science (LNCS) 巻: 6791 ページ: 371-378
  • DOI: 10.1007/978-3-642-21735-7_46
  • ISBN: 9783642217340, 9783642217357
  • 査読あり
• [学会発表] Modular decomposition of Markov chain: Detecting overlapping and hierarchically organized communities in networks (2015)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Okamoto, Xule Qiu
  • 学会等名: NetSci x2015
  • 発表場所: FGV, Rio de Janeiro, Brazil
  • 年月日: 2015-01-14 – 2015-01-16
• [学会発表] 脳ネットワークからのコミュニティ構造の検出 (2014)
  • 著者名/発表者名: 岡本洋
  • 学会等名: 第30回ファジィシステムシンポジウム
  • 発表場所: 高知県高知市（高知城ホール）
  • 年月日: 2014-09-01 – 2014-09-03
• [学会発表] マルコフ連鎖のモジュール分解：ネットワークからの重なりと階層構造を持つコミュニティの検出 (2014)
  • 著者名/発表者名: 岡本洋
  • 学会等名: ネットワークが創発する知能研究会(JWEIN2014)
  • 発表場所: 東京都調布市（電気通信大学）
  • 年月日: 2014-08-21 – 2014-08-23
• [学会発表] 分散と集中：全脳ネットワーク分析が示唆する統合アーキテクチャ (2014)
  • 著者名/発表者名: 岡本洋
  • 学会等名: 第6回全脳アーキテクチャ勉強会： 統合アーキテクチャー ～神経科学分野とAI分野の研究蓄積の活用に向けて～
  • 発表場所: 東京都千代田区（グラントウキョウサウスタワー）
  • 年月日: 2014-07-18
  • 招待講演
• [学会発表] 脳における記憶想起とのアナロジーによるコミュニティ局所検出 (2014)
  • 著者名/発表者名: 岡本洋
  • 学会等名: 2014年度人工知能学会全国大会（第28回）JSAI2014
  • 発表場所: 愛媛県松山市（ひめぎんホール）
  • 年月日: 2014-05-12 – 2014-05-15
• [学会発表] 脳ネットワークのモジュール分解 (2013)
  • 著者名/発表者名: 岡本洋
  • 学会等名: 第27回人工知能学会全国大会
  • 発表場所: 富山市
• [学会発表] 脳ネットワークからの重なりと階層とを有するコミュニティ構造の抽出 (2013)
  • 著者名/発表者名: 岡本洋
  • 学会等名: Neuro2013(第36回日本神経科学大会、第56回日本神経化学会大会、 第23回日本神経回路学会大会)
  • 発表場所: 京都市
• [学会発表] 脳ネットワークからの重なりと階層を持つコミュニティ構造の抽出 (2013)
  • 著者名/発表者名: 岡本洋
  • 学会等名: 第10回 ネットワーク生態学シンポジウム
  • 発表場所: 神戸市
• [学会発表] Extracting Communities from Citation Networks of Patents: Application of the (2012)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Okamoto
  • 学会等名: The 7th International ICST Conference on Bio-Inspired Models of Network, Information and Computing Systems
  • 発表場所: Lugano, Switzerland
• [学会発表] 離散マルコフ過程に基づくネットワーククラスタリング (2012)
  • 著者名/発表者名: 岡本洋
  • 学会等名: 第９回ネットワーク生態学シンポジウム
  • 発表場所: 沖縄国際大学
• [学会発表] ヒックの法則の神経基盤：多者択一過程における決定タイミングを説明する皮質回路モデル (2011)
  • 著者名/発表者名: 岡本洋, 深井朋樹
  • 学会等名: 2011年度人工知能学会全国大会
  • 発表場所: 盛岡
• [学会発表] 多者択一における意思決定タイミング：モデル構築・解析に基づく神経機構の解明 (2011)
  • 著者名/発表者名: 岡本洋, 深井朋樹
  • 学会等名: 第34回日本神経科学大会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] Neural mechanism for psychological timing of multi-alternative decision (2011)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Okamoto, Tomoki Fukai
  • 学会等名: Neuroscience 2011
  • 発表場所: Washington DC
• [学会発表] Topic-Dependent Document Ranking:Citation Network Analysis by Analogy to Memory Retrieval in the Brain (2011)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Okamoto
  • 学会等名: International Conference on Artificial Neural Networks (ICANN 2011)
  • 発表場所: Espoo, Finland
• [学会発表] Extracting Tailored Protein Complexes from Protein-Protein Interaction Networks (2011)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Okamoto
  • 学会等名: International Conference on Information Processing in Cells and Tissues (IPCAT 2012)
  • 発表場所: Trinity College, Cambridge, UK