食品成分のインバース分析法を核とする生理活性物質創製スキームの構築

• 研究課題/領域番号: 23510252
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 生物分子科学
• 研究機関: 宇都宮大学
• 研究代表者: 二瓶 賢一 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (10307209)
• 研究期間 (年度): 2011-04-28 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円); 2014年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2013年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2012年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
• キーワード: 酵素阻害剤 / 配糖体 / ポリフェノール / 酸化生成物 / ポリフェノールオキシダーゼ / 阻害剤

研究成果の概要

チロシナーゼは自然界に広く分布する酸化還元酵素である．本酵素により，多くのモノフェノールはo-キノンへと酸化される．不安定なo-キノンは直ちに，メラニンなどのバイオポリマーへと変換される．このポリマーは皮膚の色素沈着に関与するため，本酵素阻害の研究は，機能性化粧品，抗酸化剤や殺虫剤の開発に結びつく．一方，o-キノンはVCやNADPHなどの還元剤の働きでジフェノールへと還元される．即ち，本酵素と還元剤により，植物モノフェノールから新奇ジフェノールが生み出されている可能性が高い．そこで，チロシナーゼの阻害剤，基質と生成物に関する化学的・生物学的な研究を行い，複数の新規生理活性物質の開発に成功した．

研究成果

• [雑誌論文] Synthesis of Dihydroresveratrol Glycosides and Their Effects on B16F0 Melanoma Cells (2014)
  • 著者名/発表者名: Chisato Oode, Wataru Shimada, Yukiko Izutsu, Mariko Yokota, Takehiro Iwadate, Ken-chi Nihei
  • 雑誌名: European Journal of Medicinal Chemistry 巻: 87 ページ: 862-867
  • DOI: 10.1016/j.ejmech.2014.09.092
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Chemical synthesis and tyrosinase inhibitory activity of rhododendrol glycosides (2014)
  • 著者名/発表者名: Takehiro Iwadate，Yutaka Kashiwakura, Noriyoshi Masuoka, Yoichi Yamada, Ken-ichi Nihei
  • 雑誌名: Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 巻: 24 号: 1 ページ: 122-125
  • DOI: 10.1016/j.bmcl.2013.11.063
  • 査読あり
• [雑誌論文] Stereochemical investigation and total synthesis of inuloidin, a biologically active sesquiterpenoid from Heterotheca inuloides (2014)
  • 著者名/発表者名: Jumpei Kamatani, Takehiro Iwadate，Reiko Tajima, Hideaki Kimoto, Yoichi Yamada, Noriyoshi Masuoka, Isao Kubo, Ken-ichi Nihei
  • 雑誌名: Tetrahedron 巻: 70 号: 19 ページ: 3141-3145
  • DOI: 10.1016/j.tet.2014.03.057
  • 査読あり
• [学会発表] ツバキ科植物由来のジヒドロレスベラトロールグルコシドを基盤とするメラニン生成調節剤の分子設計 (2015)
  • 著者名/発表者名: 大出知里，島田亙，横田真理子，二瓶賢一
  • 学会等名: 日本農芸化学会2015年度大会
  • 発表場所: 岡山大学
  • 年月日: 2015-03-27 – 2015-03-29
• [学会発表] ジヒドロレスベラトロールの化学的配糖体化と生理活性評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 島田亙，横田真理子，二瓶賢一
  • 学会等名: 日本農芸化学会2015年度大会
  • 発表場所: 岡山大学
  • 年月日: 2015-03-27 – 2015-03-29
• [学会発表] 5-レゾルシノール型ロドデンドロール誘導体の化学合成と生理活性評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 岩舘丈央，島田亙，横田真理子，二瓶賢一
  • 学会等名: 日本農芸化学会2015年度大会
  • 発表場所: 岡山大学
  • 年月日: 2015-03-27 – 2015-03-29
• [学会発表] ヤマモガシ科植物由来のレゾルシノール配糖体およびその誘導体の有機合成と生理活性評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松本大志，中島拓弥，二瓶賢一
  • 学会等名: 日本農芸化学会2015年度大会
  • 発表場所: 岡山大学
  • 年月日: 2015-03-27 – 2015-03-29
• [学会発表] 化学的・酵素的変換を用いた生理活性ロドデンドロール酸化体の創製 (2014)
  • 著者名/発表者名: 岩舘丈央，二瓶賢一
  • 学会等名: 第56回天然有機化合物討論会
  • 発表場所: 高知県立県民文化ホール
  • 年月日: 2014-10-15 – 2014-10-17
• [学会発表] ロドデンドロール型チロシナーゼ阻害剤の合成と生理活性評価 (2013)
  • 著者名/発表者名: 岩舘丈央，柏倉裕，二瓶賢一
  • 学会等名: 日本農芸化学会2013年度大会
  • 発表場所: 東北大学
• [学会発表] ロドデンドロール配糖体の化学合成とチロシナーゼ阻害活性 (2012)
  • 著者名/発表者名: 岩舘丈央，柏倉裕，二瓶賢一
  • 学会等名: 第54回天然有機化合物討論会
  • 発表場所: 東京農業大学
• [学会発表] ロドデンドロール配糖体の化学合成と生理活性評価 (2012)
  • 著者名/発表者名: 岩舘 丈央，柏倉 裕，二瓶 賢一
  • 学会等名: 日本農芸化学会2012年度大会
  • 発表場所: 京都女子大学
• [学会発表] 天然ビベンジル構造を基盤としたチロシナーゼ阻害剤の分子設計 (2012)
  • 著者名/発表者名: 大貫 沙弥香，二瓶 賢一
  • 学会等名: 日本農芸化学会2012年度大会
  • 発表場所: 京都女子大学
• [学会発表] エピロドデンドリン酸化体の化学合成と生理活性評価
  • 著者名/発表者名: 岩舘丈央，二瓶賢一
  • 学会等名: 日本農芸化学会2014年度大会
  • 発表場所: 明治大学
• [学会発表] ツバキ科ビベンジル配糖体の化学合成と生理活性評価
  • 著者名/発表者名: 大出知里，小太刀悠佳，島田亙，井筒ゆき子，二瓶賢一
  • 学会等名: 日本農芸化学会2014年度大会
  • 発表場所: 明治大学
• [産業財産権] ロドデンドロール誘導体 (2012)
  • 発明者名: 岩舘 丈央，柏倉 裕，二瓶 賢一
  • 権利者名: 宇都宮大学，冨士鋼業株式会社
  • 出願年月日: 2012
• [産業財産権] レゾルシノール誘導体 (2012)
  • 発明者名: 二瓶 賢一
  • 権利者名: 宇都宮大学
  • 出願年月日: 2012