研究課題
基盤研究(C)
ベンダムスチンは2010年に国内で承認されたリンパ腫の治療薬である。その作用機序はこれまでDNAアルキル化と考えられてきた。本研究ではがん細胞の増殖や生存と深く関わっている転写制御因子STAT3に着目して解析を進めた結果、ベンダムスチンがSTAT3のSH2ドメインに作用することによって、その機能を阻害することを新たに見出した。またベンダムスチンががん細胞内STAT3と共有結合複合体を形成することも示唆された。以上、本薬剤による優れた抗がん活性や免疫調節作用はSTAT3機能阻害と関わっていることが考察され、今後新たな抗がん剤をデザインするための鍵となることが期待さる。
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