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宣長の言語ゲームとネイションの創出

研究課題

研究課題/領域番号 23520099
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 思想史
研究機関東京工業大学

研究代表者

橋爪 大三郎  東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (10218399)

研究期間 (年度) 2011 – 2013
研究課題ステータス 中途終了 (2011年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2013年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2012年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2011年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワード本居宣長 / ネイション / 言語ゲーム / 古事記伝 / プレ近代
研究概要

本研究は本居宣長の業績が日本プレ近代思想において占める位置と、明治日本のネイションの形成に果たした役割を知識社会学的に明らかにすることを目的とした。平成23年度~平成24年度にわたる研究の結果、以下のことが明らかになった。
第一に、本居宣長の古事記研究のモチーフは、日本朱子学、古義学、古文辞学、蘭学、神道学、国学の複合のうえに構想されていること。この事実は、ハーバード大学燕京図書館で朱子学大系/水戸学全集/荻生徂徠全集/賀茂真淵全集/契沖全集/続神道大系などの該当個所を相互参照することで確証された。また、プロテスタント神学者ネイピアの『ヨハネ黙示録注釈』を比較参照することで、本居宣長の古事記読解の同時代的価値を検証することができた。
第二に、本居宣長の古事記研究の方法が、ヴィトゲンシュタインの言語ゲームと通底する方法にもとづくことを、『直毘霊』の読解を通じて明らかにした。すなわち、テキストに対応する直観的読解(あはれ)を同時連立的に解析することで、漢意を排除した純正言語共同体としての「やまと」を再現できるというロジックである。
第三に、以上の考察は、従来の先行業績(村井典嗣『本居宣長』、小林秀雄『本居宣長』)の宣長理解を更新するものであり、宣長の古事記読解が開く意味空間は言語ゲームのアプローチによってはじめて明らかになること、言語共同体としてのネイションの形成にいたる道筋が再構成できるを結論的に明らかにした。
本研究の成果は、なお数年の彫琢をへて、単行書として出版される予定である。

報告書

(2件)
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 日本の思想と世界の宗教(掲載時タイトル「世界がわかる宗教社会学」)2011

    • 著者名/発表者名
      橋爪大三郎
    • 雑誌名

      私と世界、世界の私

      巻: 1 ページ: 57-69

    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書
  • [雑誌論文] プレ近代・近代・ポスト近代(掲載時タイトル「『3・11と日本のこれからの方位』」)2011

    • 著者名/発表者名
      橋爪大三郎
    • 雑誌名

      飢餓陣営

      巻: 35 ページ: 84-102

    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書

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公開日: 2011-08-05   更新日: 2019-07-29  

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