研究課題
基盤研究(C)
新渡戸稲造は青春時代にカーライル『サータス・リサータス』に出会い、その中の印象的なクエーカー賛辞の一節を読んだ。その数年後にアメリカでクエーカーの集まりに出かけ、将来の妻メアリーと出会う。それから30年の時を経て、帝大在官のまま出かけたヨーロッパ旅行で、新設の国際連盟事務局の次長を拝命する。新渡戸が尊敬してやまないクエーカーの先人ウィリアム・ペンは17世紀末に、ヨーロッパ恒久平和を願って、連盟のような機関の青写真を描いて提案していた。それを知っていた新渡戸は、この新たな使命に全力を傾け、国際連盟のスポークスマンとして活躍した。彼の活躍を支えたのは、英文学の博識とクエーカーの信条であった。
すべて 2014 2012 2011
すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (5件)
言文研通信
巻: 第20号 ページ: 1-2