現代日本語語彙の主幹を成すと言ってよい漢語語彙が大いに展開した幕末近代期の対訳資料について基本データとなる『漢語英訳辞典』の漢語語彙データベースを作成し、近代日本語語彙研究を進めることを主眼とした。研究対象とした『漢語英訳辞典』は九州福岡の貴重な洋学資料コレクションである九州大学筑紫文庫に収蔵されており、地方に眠る研究資料の活用は大いに意義深いことである。 今回の研究によって得られた主たる成果は次のとおりである。 (1)電子データである『漢語英訳辞典』漢語語彙データベースの基盤部分の作成を進めた(一部についての修正入力と追加の入力を続けている)。(2)研究論文4本を学術雑誌に掲載した。
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