研究概要 |
古英語期の同器官の子音連結 (-ld, -rd, -nd など) に先行する強勢短母音の長化は2番目の有声阻害音の影響による「伸長」であり、最初の共鳴音 ([l, r, m, n] など) は関与しないとみなすことによって、この長化に係る種々の問題を解決した。 中英語期の2音節語の開音節における強勢母音の長化は、無強勢の完全母音があいまい母音化したことに伴う代償長化と、その後のあいまい母音の脱落に伴う代償長化の2段階の史的過程とみなすことによって、この長化の再短音化、長化の時期と方言間の格差などに係る諸問題を解決した。
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