研究概要 |
本研究では、文法形態素習得において「注意」は、意識的・無意識的に関わらず何に向きやすく何に向きにくいのか、またその中でも何が優先されるのかを明らかにしようとした。結果として、統語範疇の中でも、普遍的要素は意識的に注意を向けなくても最初からほぼ完全に習得できるが、言語によってパラメタ―の設定値が異なる要素に関しては、誤って第一言語の値を当てはめようとするため誤りが起こる。しかし、習得のためには後に徐々に修正していく(意識的に注意を向ける)必要があることが示された。この結果は、the Feature Reassembly Hypothesis (Lardiere, 2009)を支持するものである。
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