研究課題
基盤研究(C)
本研究では,統語的プライミング(人が言語産出する際,直前に処理した文と同じ構文を用いる傾向)を用いた実験により,日本人英語学習者の統語処理プロセスを,心理言語学的観点から調査した。スクリプト付きインタラクションタスクでは,実験者と実験協力者がペアで交互に絵描写を行った。このタスクでは,意味と統語の両方に注意を向ける必要があるため,統語処理が自動化していない日本人英語学習者の場合,認知的負荷が増加した。また,初級レベルの英語学習者向けの文産出タスクを開発し,授業内実験によりその効果を検証した。全体としてタスクが進むにつれプライミング効果が向上したことから,統語構造の潜在学習の可能性が示唆された。
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