研究課題/領域番号 |
23520986
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
湯川 洋司 山口大学, 人文学部, 教授 (10166853)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2014
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研究課題ステータス |
中途終了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2014年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2013年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2012年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2011年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 民俗学 / 山村社会 / 自律性 / 五木村 / 只見町 |
研究概要 |
本研究は、日本の山村史上、人口が最も増大した1960年代と、その後の過疎化と高齢化の進行により「限界集落」化した2000年代の山村社会とを、熊本県五木村(日本の南の山村)と福島県只見町布沢地区(旧布沢村)(日本の北の山村)を対象地として、独自に設定する比較指標と各時代相との照合を通じて相互に比較し、山村の存立と持続に必要となる「自律性」とその確保のための条件を解析・抽出しようとするものである。 第3年次に当たる平成25年度においては、 ①只見町での現地調査:只見町布沢地区において現地調査を実施し、只見町役場と教育委員会を訪問し、統計資料と管内地図、学校資料、文化財資料を入手したほか、布沢住民から生業と社会生活に関する伝承を中心に聞き書きを実施し、資料を得た。 ②五木村での現地調査:五木村において、前年度までに収集した資料と民俗文化財について細部の確認を行ったほか、五木郷土研究会(12月8日開催)に出席して西南の役と五木村にかかわる知識を得た。また「五木村資料集」に収録する予定の写真の撮影を行った。 ③比較指標の設定について引き続き検討を行った。 ④「五木村資料集」の編集:収録予定の資料の翻刻・編集作業を行った。 ⑤研究発表:五木村での調査成果を踏まえて、日本民俗学会第65回年会公開シンポジウム「川―水をめぐる対立と融和―」(於:新潟大学)において、「ダム建設計画をめぐる対立と融和―熊本県の川辺川ダムを例に」と題して発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現地調査についてはほぼ計画通りに実施し、比較指標の設定についても引き続き検討ができたが、「五木村資料集」の発行ができなかった。資料編集作業の遅れと、収録予定資料についての原著者または所有者に対する意向確認・承諾作業に時間がかかったことによる。
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今後の研究の推進方策 |
26年度は最終年度であり研究を完了させる。やや遅れがあるものの当初の研究計画は変更せずとも26年度においてカバーすることは可能である。 今後は、調査の仕上げと「五木村資料集」と「只見町資料集」を刊行し、研究のまとめを行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
「五木村資料集」を刊行する計画であったが、編集作業に支障が生じ、次年度に繰り延べしなければならなくなった。資料のデジタル化作業補助者を雇用したものの思うように作業時間を取ることができなかったことにより謝金に残額がでた。 また、資料集に採録予定の資料の所有者や著作権保持者との交渉に思わぬ時間がかかり、冊子として印刷・刊行することができず、印刷費が残った。 前年度にできなかった「五木村資料集」の編集と印刷刊行のための経費として使用する。
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