研究概要 |
本研究の主目的は,痩身願望を支える心理学メカニズムの解明にあった。とりわけ社会的比較の観点から研究を立案・実施した。女子大学生を対象とした一連の研究によって,「対同性同輩比較→痩身理想像内在化→痩身願望」という影響経路が一貫して認められた(守安ら, 2011; 2012など)。また,次のことも明らかになった。①身近な他者のうち親友との体型比較が最も影響力をもつ(守安ら,2012),②身体全体よりも顔部位の比較が重要となる可能性がある(諸井,2014印刷中)。今後の研究の方向として,体型比較の文化的意味をさらに実証的に検討する必要があることが明らかになった。
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