韓国では1970~1980年代において、民間で実施された夜学では、勤労青少年教育機関として中学校や高等学校での教育内容が教えられていたが、1970年代半ばから「生活夜学」、「労働夜学」などとよばれる夜学が登場する。それらの夜学の担い手として、キリスト教団体、大学生があげられ、労働運動や学生運動などと関連があった。またそれらの夜学ではパウロ・フレイレの教育思想の受容により「意識化」という用語が用いられるが、1980年代にはマルクス主義思想の受容によって、フレイレのいう「意識化」とは異なる意味をもつようになる。「意識化」は、当時の韓国の民衆教育論の中心的概念でもあった。
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