配分額 *注記 |
5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2013年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2012年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2011年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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研究概要 |
最終年度(平成24年度)の研究成果 活性層・支持基板が共にn形のSOI基板(n/n),および高不純物濃度の支持基板を有するSOI基板(n/n^+)上にp^+nダイオードを作製し逆バイアス印加状態において重イオン(15MeV,酸素イオン)照射誘起過渡電流の測定を行ったn/nデバイスでは、アノード領域に照射した場合に、アノードおよび基板電極で過渡電流が発生すること,また両者の収集電荷量は照射により活性層中で発生した電荷量の約2倍程度となることを確認した.これより,過渡電流の主成分は埋め込み酸化膜を介した変位電流であることを確認した.一方n/n^+デバイスでは,アノード領域照射時の過渡電流が測定限界以下に抑圧できることを確認した.また,アノード拡散層エッジ部に照射した場合でも収集電荷量は発生電荷量程度に抑制可能であることを確認した.以上より,支持墓板の高不純物濃度化により,SOIデバイスの更なるソフトエラー耐性強化が可能となることを示したまた.SOI-MOSFETに対し照射実験を行った結果,ドレイン部に照射した場合に大きな過渡電流がドレインおよび板電極において発生することがわかった.これより,SOI-M0SFETにおいても埋め込み酸化膜を介した電流成分が大きく,上記手法が有効であることを確認した. 研究期間全体における研究成果 3次元デバイスシミュレーションにより,SOI-pnダイオードの重イオン照射誘起電流の解析を行った結果,指示基板表面の空乏層幅制御により過渡電流の低減が可能との結果を得た.本結果検証のため、実デバイスを作製し照射実験を実施した結果,基板への電圧印加や高不純物濃度を有する支持基板を用いることにより支持基板表面の空乏層幅制御することにより変位電流が抑圧可能であり,SOIデバイスの更なるソフトエラー耐性向上技術として適用可能であることを実験的に立証した.
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