研究課題/領域番号 |
23560842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
萩原 益夫 九州工業大学, 先端エコフィッティング技術研究開発センター, 特任教授(研究員) (80354182)
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研究分担者 |
北浦 知之 九州工業大学, 先端エコフィッティング技術研究開発センター, 助教 (30467948)
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研究期間 (年度) |
2011
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研究課題ステータス |
中途終了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2013年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2012年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2011年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | O相基合金 / 金属組織微細化 / ボロン添加 / α2相 / 加工熱処理 / 伸び / 引張り強さ |
研究概要 |
(O+α2)型O相基Ti-27.5Al-13Nbは新しいタイプの高温用軽量高強度合金である。本研究ではまずNb量の減量化を目的に、本合金のNbの一部をFe及びMoで置換したTi-27.5Al-8.7Nb-1Mo、Ti-27.5Al-5.5Nb-1Fe及びTi-27.5Al-4.9Nb-1Mo-0.5Feの3合金を新規に創製した。次にこれら4合金の延性向上を目的として、0.1mass%の微量ボロン(B)添加及び(B2+α2)二相域での加工熱処理という二つの手法を適用して金属組織の微細化を試みた。微量ボロン添加により前β粒径が微細化したラメラー組織が得られたが、粒微細化による室温延性の向上は極めて僅かである。加工熱処理により4合金とも微細な金属組織が得られ延性は向上した。特にTi-27.5Al-13Nbは、室温において4.3%という優れた延性値を示し、また800℃での引張り強さも493MPaという高い値を示した。ボロン添加合金に加工熱処理を施すと金属組織はより微細化され、特に延性の改善に効果的であった。4合金の中ではTi-27.5Al-8.7Nb-1Mo-0.1Bが全温度域において強度、延性は一番高い値を示した。このような結果よりTi-27.5Al-13Nb(-0.1B)及びTi-27.5Al-8.7Nb-1Mo(-0.1B)が高温用途の合金として有望であることが判明した。Feを含む新開発O相基合金は、高温強度は他の二つの合金と比較して劣っていることが判明したが、高価なレアメタルの含有量が大幅に低減されていることより、中高温度域向け(~700℃)の低コスト型軽量耐熱材料としての適用がある。今後は特に有望合金を対象に、材料学的には、特性に及ぼすAl量の影響、金属微視組織形態に及ぼす(B2+α2)二相域からの冷却速度の影響、加工熱処理条件の最適化、相構成、各相の比率などを詰めておく必要がある。
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