研究課題
基盤研究(C)
初期胚における内部細胞塊としてES細胞を、原始外胚葉としてエピブラスト幹細胞(EpiSCs)をモデルとし、幹細胞の分化転換機構の解明に取り組んだ。E5.5原始外胚葉とEpiSCsの遺伝子発現を比較した結果、EpiSCsでは古典的Wntシグナル下流の中胚葉マーカーの発現が亢進していた。Wntシグナルの役割を調べるため、これを活性化するCHIR99021でEpiSCsを処理した結果、未分化を維持出来ず中胚葉への分化が認められた。逆に、これを抑制するXAV939処理では自発的分化が抑制され、未分化状態を維持できた。この様に、WntシグナルはEpiSCsの多能性維持に必須ではないことが明らかとなった。
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