海洋の真核微生物ラビリンチュラ類が生態環境中の物質循環に与える役割の解明

• 研究課題/領域番号: 23580270
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 水産学一般
• 研究機関: 甲南大学
• 研究代表者: 本多 大輔 甲南大学, 理工学部, 教授 (30322572)
• 研究期間 (年度): 2011-04-28 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円); 2013年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2011年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
• キーワード: ラビリンチュラ / ヤブレツボカビ / 微生物ループ / バイオマス / 季節的遷移 / 棲み分け / 海洋生態系 / 現存量

研究成果の概要

海洋の真核微生物ラビリンチュラ類について，その現存量と種組成について把握するため，継続的なモニタリングを行った。細胞数の計測から，春から夏にかけて，１から２の急激な増減が観察され，ヤブレツボカビ・スパイクと名付けた。ラビリンチュラ類のバイオマスは，バクテリアの1.59%だが，栄養段階を経るごとにエネルギーは10%となるため，バクテリアに比べて，段階が少ないラビリンチュラは，高次捕食者への影響は15.9%になることが考えられ，無視できるものではないと考えられた。また，種組成の季節的消長（遷移）が繰り返し観察され，環境要因によって，棲み分けをしていることが示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Seasonal dynamics of culturable thraustochytrids (Labyrinthulomycetes, Stramenopiles) in estuarine and coastal waters (2015)
  • 著者名/発表者名: Mayumi Ueda, Yuka Nomura, Kosaku Doi, Masaki Nakajima, Daiske Honda
  • 雑誌名: AQUATIC MICROBIAL ECOLOGY 巻: 74 号: 3 ページ: 187-204
  • DOI: 10.3354/ame01736
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Novel Lysophospholipid Acyltransferase PLAT1 of Aurantiochytrium limacinum F26-b Responsible for Generation of Palmitate-Docosahexaenoate-Phosphatidylcholine and Phosphatidylethanolamine (2014)
  • 著者名/発表者名: Eriko Abe, Kazutaka Ikeda, Eri Nutahara, Masahiro Hayashi, Atsushi Yamashita, Ryo Taguchi, Kosaku Doi, Daiske Honda, Nozomu Okino, Makoto Ito
  • 雑誌名: PLoS one 巻: 9 号: 8 ページ: 18-81
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0102377
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] TLC screening of thraustochytrid strains for squalene production (2014)
  • 著者名/発表者名: Atsushi Nakazawa, Yume Kokubun, Hiroshi Matsuura, Natsuki Yonezawa, Ryoji Kose, Masaki Yoshida, Yuuhiko Tanabe, Emi Kusuda, Duong Van Thang, Mayumi Ueda, Daiske Honda, Aparat Mahakhant, Kunimitsu Kaya, Makoto M. Watanabe
  • 雑誌名: J Appl Phycol 巻: 26 号: 1 ページ: 29-41
  • DOI: 10.1007/s10811-013-0080-x
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effect of trace elements on growth of marine eukaryotes, thraustochytrids (2013)
  • 著者名/発表者名: Naoki Nagano, Yousuke Taoka, Daiske Honda, Masahiro Hayashi
  • 雑誌名: Journal of Bioscience and Bioengineering 巻: 116 号: 3 ページ: 337-339
  • DOI: 10.1016/j.jbiosc.2013.03.017
  • 査読あり
• [学会発表] ラビリンチュラ類の定点調査から明らかになった系統群ごとの季節的消長と海洋生態系への影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 上田真由美，野村友佳，土井耕作，柿本結生，中嶋昌紀，本多大輔
  • 学会等名: 日本藻類学会
  • 発表場所: 九州大学箱崎キャンパス（福岡市，福岡県）
  • 年月日: 2015-03-21 – 2015-03-22
• [学会発表] 沿岸域の継続的な定点調査による菌様原生生物ラビリンチュラ類の生態学的調査 (2014)
  • 著者名/発表者名: 上田 真由美, 土井 耕作, 中嶋 昌紀, 本多 大輔
  • 学会等名: 日本微生物生態学会
  • 発表場所: 浜松アクトシティコングレスセンター（浜松市，静岡県）
  • 年月日: 2014-10-22 – 2014-10-24
• [学会発表] ECOLOGICAL STUDY OF FUNGOID PROTISTS, THRAUSTOCHYTRIDS (LABYRINTHULOMYCETES, STRAMENOPILES) (2014)
  • 著者名/発表者名: Mayumi Ueda, Kosaku Doi, Masaki Nakajima, Daiske Honda
  • 学会等名: Joint Aquatic Science Meeting
  • 発表場所: Oregon Convention Center (Portland, Oregon, USA)
  • 年月日: 2014-05-18 – 2014-05-23
• [学会発表] 西表島・石垣島沿岸におけるラビリンチュラ類の分離 (2014)
  • 著者名/発表者名: 土井耕作，上田真由美，岩田いづみ，浜本洋子，南紘彰，本多大輔
  • 学会等名: 日本藻類学会第38回大会
  • 発表場所: 東邦大学 習志野キャンパス
• [学会発表] Ecological Study of Fungoid Protists, Thraustochytrids (Labyrinthulomycetes, Stramenopiles) (2014)
  • 著者名/発表者名: Mayumi Ueda, Kosaku Doi, Masaki Nakajima, Daiske Honda
  • 学会等名: Joint Aquatic Sciences Meeting 2014
  • 発表場所: Oregon Convention Center, Portland, Oregon, USA
• [学会発表] 沿岸域の定点調査によるラビリンチュラ類の主要系統群の周期性の把握 (2013)
  • 著者名/発表者名: 上田真由美，中嶋昌紀，本多大輔
  • 学会等名: 第６回進化原生生物学研究会
  • 発表場所: 神戸大学梅田インテリジェントラボラトリ
• [学会発表] ラビリンチュラ類の構成属と現存量の継続的調査 (2013)
  • 著者名/発表者名: 上田真由美，土井耕作，中嶋昌紀，本多大輔
  • 学会等名: 第15回マリンバイオテクノロジー学会
  • 発表場所: 沖縄県市町村自治会館
• [学会発表] ラビリンチュラ類の系統分類と生態 (2013)
  • 著者名/発表者名: 本多大輔
  • 学会等名: 第15回マリンバイオテクノロジー学会
  • 発表場所: 沖縄県市町村自治会館
  • 招待講演
• [学会発表] Ecological Study of Thraustochytrids (Stramenopiles, Labyrinthulomycetes) (2013)
  • 著者名/発表者名: Mayumi UEDA, Kosaku DOI, Masaki NAKAJIMA, Daiske HONDA
  • 学会等名: The 10th International Phycological Congress
  • 発表場所: Renaissance Orlando, in Orlando, Florida, USA
• [学会発表] 河口域定点における菌様原生生物ラビリンチュラ類の現存量と属組成の季節動態 (2013)
  • 著者名/発表者名: 上田真由美，本多大輔
  • 学会等名: 日本陸水学会第78回大会
  • 発表場所: 龍谷大学瀬田キャンパス
• [学会発表] 北海道沿岸域におけるラビリンチュラ類の分離 (2013)
  • 著者名/発表者名: 上田真由美，土井耕作，岩田いづみ，本多大輔
  • 学会等名: 日本藻類学会
  • 発表場所: 山梨大学
• [学会発表] 外洋調査航海におけるラビリンチュラ類の分離 (2013)
  • 著者名/発表者名: 上田真由美，岩田いづみ，木村浩之，本多大輔
  • 学会等名: 日本藻類学会
  • 発表場所: 山梨大学
• [学会発表] １新種の記載をともなうAurantiochytrium属（ラビリンチュラ類）の分類学的検討 (2013)
  • 著者名/発表者名: 土井耕作，松本和樹，鎌田佳来，上田真由美，本多大輔
  • 学会等名: 日本藻類学会
  • 発表場所: 山梨大学
• [学会発表] ラビリンチュラ類の系統分類と生態 (2013)
  • 著者名/発表者名: 本多大輔
  • 学会等名: マリンバイオテクノロジー学会
  • 発表場所: 沖縄県那覇
  • 招待講演
• [学会発表] Aurantiochytrium属（ラビリンチュラ菌綱）の種分類 (2012)
  • 著者名/発表者名: 土井耕作，松本和樹 ，鎌田佳来，上田真由美，本多大輔
  • 学会等名: 日本菌学会
  • 発表場所: 岐阜大学
• [学会発表] Aurantiochytrium属（ラビリンチュラ菌綱）の種間における，塩分濃度と温度が増殖へ及ぼす影響の比較 (2012)
  • 著者名/発表者名: 鎌田佳来，土井耕作，上田真由美，本多大輔
  • 学会等名: 日本菌学会
  • 発表場所: 岐阜大学
• [学会発表] Seasonal dynamics of fungoid protists, thraustochytrids, in coastal water (2012)
  • 著者名/発表者名: Mayumi Ueda, Kosaku Doi, Daiske Honda
  • 学会等名: ASLO
  • 発表場所: 滋賀県大津
• [学会発表] 大阪湾と河口域の複数定点におけるラビリンチュラ類の生態学的調査 (2012)
  • 著者名/発表者名: 上田真由美，土井耕作，中嶋昌紀，本多大輔
  • 学会等名: 日本藻類学会
  • 発表場所: 北海道大学
• [学会発表] Aurantiochytrium属（ラビリンチュラ類）の種の分類体系の整理 (2012)
  • 著者名/発表者名: 土井耕作，松本和樹，鎌田佳来，上田真由美，本多大輔
  • 学会等名: 日本藻類学会
  • 発表場所: 北海道大学
• [学会発表] 河口域定点におけるヤブレツボカビ類の現存量と構成属の季節的変動 (2011)
  • 著者名/発表者名: 上田真由美・土井耕作・本多大輔
  • 学会等名: 日本微生物生態学会
  • 発表場所: 京都大学
• [図書] 菌類の事典 (2013)
  • 著者名/発表者名: 本多大輔
  • 総ページ数: 717
  • 出版者: 朝倉書店
• [図書] 岩波 生物学辞典 第５版 (2013)
  • 著者名/発表者名: 本多大輔
  • 総ページ数: 2192
  • 出版者: 岩波書店
• [備考] Laby Base
  • URL: http://syst.bio.konan-u.ac.jp/labybase/
• [備考] Laby Base
  • URL: http://syst.bio.konan-u.ac.jp/labybase/
• [備考] Labe Base
  • URL: http://syst.bio.konan-u.ac.jp/labybase/