アシルグルクロナイドを加水分解する新規薬物代謝酵素の同定および毒性学的意義

• 研究課題/領域番号: 23590174
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 医療系薬学
• 研究機関: 金沢大学
• 研究代表者: 深見 達基 金沢大学, 薬学系, 助教 (00532300)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• 研究課題ステータス: 完了 (2013年度)
• 配分額: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円); 2013年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2012年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2011年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: 薬物代謝 / 加水分解酵素 / アシルグルクロニド / 薬物毒性 / アシルグルクロナイド / ABHD10

研究概要

カルボン酸を有する薬は生体内でグルクロン酸抱合を受けることが多いが、この抱合体（アシルグルクロニド:AG）は肝障害をはじめとする様々な障害を引き起こすことが報告されている。本研究では、AGを加水分解する酵素としてα/β ヒドロラーゼドメインコンテイニング10 (ABHD10)を同定し、ミコフェノール酸、プロベネシドやジクロフェナクといった様々な薬物のAGを加水分解することを明らかにした。また、マウスを用いた検討より、ABHD10の機能が阻害されるとAGの血中濃度が上昇し、毒性発現の危険性が高まることを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Human a/b hydrolase domain containing 10 (ABHD10) is a responsible enzyme for deglucuronidation of mycophenolic acid acyl-glucuronide in liver (2012)
  • 著者名/発表者名: Iwamura, A., Fukami, T., Higuchi, R., Nakajima, M., and Yokoi, T
  • 雑誌名: J. Biol. Chem 巻: 287 ページ: 9240-9249
  • 査読あり
• [雑誌論文] The emerging role of human esterases (2012)
  • 著者名/発表者名: Fukami, T. and Yokoi, T
  • 雑誌名: Drug Metab. Pharmacokinet 巻: 27 ページ: 466-477
  • NAID: 130004463283
  • 査読あり
• [雑誌論文] Human α/β hydrolase domain containing 10 (ABHD10) is a responsible enzyme for deglucuronidation of mycophenolic acid acyl-glucuronide in liver (2011)
  • 著者名/発表者名: Atsushi Iwamura, Tatsuki Fukami, Ryota Higuchi, Miki Nakajima, and Tsuyoshi Yokoi
  • 雑誌名: Journal of Biological Chemistry 巻: 287 号: 12 ページ: 9240-9249
  • DOI: 10.1074/jbc.m111.271288
  • 査読あり
• [学会発表] ヒトにおけるプロベネシドアシルグルクロニド生成と分解を担う酵素の同定 (2013)
  • 著者名/発表者名: 伊藤祐介、深見達基、中島美紀、横井毅
  • 学会等名: 日本薬学会北陸支部第125回例会
  • 発表場所: 金沢 (口頭)
  • 年月日: 2013-11-17
• [学会発表] Recent progress in characterization of esterases in human (2013)
  • 著者名/発表者名: Tatsuki Fukami and Miki Nakajima
  • 学会等名: 日本薬物動態学会第28回年会
  • 発表場所: 東京 (シンポジウム)
• [学会発表] プロベネシドからのアシルグルクロニド生成とその逆反応を担うヒト薬物代謝酵素の同定 (2013)
  • 著者名/発表者名: 伊藤祐介、深見達基、中島美紀、横井毅
  • 学会等名: 第40回日本毒性学会学術年会
  • 発表場所: 千葉 (ポスター)
• [学会発表] ヒト加水分解酵素がアシルグルクロニド生成に及ぼす影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 深見達基、伊藤祐介、岩村篤、中島美紀、横井毅
  • 学会等名: 平成25年度P450とUGT/SULT研究会
  • 発表場所: 宮崎 (ポスター)
• [学会発表] Recent progress in characterization of esterases in human (2013)
  • 著者名/発表者名: Tatsuki Fukami and Miki Nakajima
  • 学会等名: 日本薬物動態学会第28回年会
  • 発表場所: 東京
  • 招待講演
• [学会発表] ヒトにおけるプロベネシドアシルグルクロニド生成と分解を担う酵素の同定 (2013)
  • 著者名/発表者名: 伊藤祐介、深見達基、中島美紀、横井毅
  • 学会等名: 日本薬学会北陸支部第125回例会
  • 発表場所: 金沢
• [学会発表] P450とnon-P450酵素が誘発する副作用：メトヘモグロビン血症と肝障害 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中島美紀、深見達基、横井毅
  • 学会等名: 第27回日本薬物動態学会
  • 発表場所: 東京 タワーホール船堀