研究課題
基盤研究(C)
我々が同定したリゾリン脂質メディエーター、スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)受容体S1PR2は、細胞運動を負に制御する最初のG蛋白共役型受容体である。がん細胞に発現するS1PR2は細胞遊走・浸潤の抑制と血行性転移の抑制を媒介する。また、宿主細胞に発現するS1PR2は皮下移植腫瘍の増大と血管新生を抑制する。さらに、宿主S1PR2が癌血行性転移ならびに虚血後血管新生を抑制性に制御することを明らかにした。また、S1P産生酵素(SphK1)はがん進展に関与するとの定説に反し、SphK1トランスジェニックマウスの自然発がん・化学発癌はいずれも同腹野生型と同様であることを見出した。
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