子宮内膜症の病変形成に関わる内膜細胞生存メカニズム

• 研究課題/領域番号: 23590476
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 実験病理学
• 研究機関: 東京薬科大学
• 研究代表者: 田村 和広 東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (70281409)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• 研究課題ステータス: 完了 (2013年度)
• 配分額: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円); 2013年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2012年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2011年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: 子宮内膜症 / 炎症 / 動物モデル / アンチトリプシン / マウスモデル / SERPINA1 / アンチトリプリン / 月経血 / モデルマウス / 出血 / インターロイキン6 / プロテアーゼ受容体

研究概要

子宮内膜症は、逆流した月経血中の剥離子宮内膜片が異所性に生着して機能する難治性の疾患である。実験的に作成したマウスでの内膜症病変において、炎症性サイトカインのレベルの上昇を観察した。病変におけるタンパク質解析を行ったところ、タンパク質分解酵素の阻害作用をもつタンパク質のひとつ、アンチトリプシン(α1-AT)が顕著に低下していた。このα1-ATは、培養内膜細胞において炎症性サイトカインの発現上昇を抑制した。α1-ATが過剰な炎症反応に対して抑制作用を示していると考えられ、病変の炎症反応の助長さらに形質が変化した細胞の生存にα1-ATレベルの低下が有利に働いていることを示した。

研究成果

• [雑誌論文] Stathmin regulates hypoxia- inducible factor-1αexpression through the mammalian target of rapamycin pathway in ovarian clear cell adenocarcinoma (2013)
  • 著者名/発表者名: Tamura K, Yoshie M, Miyajima E, Kano M, Tachikawa E
  • 雑誌名: ISRN Pharmacol. ページ: 279593-279593
  • 査読あり
• [雑誌論文] Protease-activated receptor-stimulated interleukin-6 expression in endometriosis-like lesions in an experimental mouse model of endometriosis (2012)
  • 著者名/発表者名: Shinohara A, Kutsukake M, Takahashi M, Kyo S, Tachikawa E, Tamura K
  • 雑誌名: J Pharmacol Sci. 巻: 119
  • NAID: 10030760253
  • 査読あり
• [雑誌論文] Protease-activated receptor-stimulated interleukin-6 expression in endometriosis-like lesions in an experimental mouse model of endometriosis (2012)
  • 著者名/発表者名: Shinohara A, Kutuskake M, Takahashi M. Kyo S, Tachikawa E, Tamura K
  • 雑誌名: Journal of Pharmacological Sciences 巻: 119 ページ: 40-51
  • NAID: 10030760253
  • 査読あり
• [雑誌論文] Protease-activated receptor(PAR)-stimulated IL-6 expression in endometriosis-like lesions in an experimental mouse medel of endometriosis (2012)
  • 著者名/発表者名: Shinohara A, Kutsukake M, Takahashi M, Kyo S, Tachikawa E, Tamura K.
  • 雑誌名: J. Pharmacol. Sci. 巻: in press
  • 査読あり
• [学会発表] Inhibitory action ofα_1-anti-trypsin on proinflammatory cytokine expression in human endometrial stromal cells (2014)
  • 著者名/発表者名: Tamura K, Fumoto K, Otsu M, Yoshie M, Kajihara T, Ishihara O, Isaka K, Tachikawa E
  • 学会等名: 国際内分泌学会議・米国内分泌会議(ICE/ENDO2014)
  • 発表場所: シカゴ
• [学会発表] ヒト子宮内膜間質細胞の機能に及ぼすα_1-アンチトリプシン発現抑制の効果 (2014)
  • 著者名/発表者名: 乙津舞好、田村和広、吉江幹浩、桑原直子、立川英一
  • 学会等名: 第72回西東京内分泌代謝研究会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] 卵巣摘出ヌードマウスに移植した子宮内膜細胞の挙動 (2013)
  • 著者名/発表者名: 麓惠子,田村和広,高島陽香,吉江幹浩,草間和哉,沓掛真彦,立川英一
  • 学会等名: 第106回繁殖生物学会大会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] ヒト子宮内膜細胞のヌードマウスへの移植で形成される内膜症様病変におけるα_1‐アンチトリプシン(AAT)レベルの低下とAATの機能 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田村和広,高島陽香,麓恵子,沓掛真彦,吉江幹浩,立川英一,梶原健,内野聡美,石原理
  • 学会等名: 第86回日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 仙台
• [学会発表] ヒト子宮内膜細胞における炎症性サイトカイン発現に及ぼすα1-アンチトリプシンの作用 (2013)
  • 著者名/発表者名: 麓惠子,田村和広,高島陽香,沓掛真彦,吉江幹浩,立川英一,井坂惠一
  • 学会等名: 日本薬学会第133年会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] ヒト子宮内膜細胞のヌードマウスへの移植で形成される内膜症様病変におけるα1‐アンチトリプシン(AAT)レベルの低下とAATの機能 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田村 和広，高島 陽香，麓 恵子，沓掛 真彦，吉江 幹浩，立川 英一，梶原 健，内野 聡美，石原 理
  • 学会等名: 第86回 日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 仙台
• [学会発表] 卵巣摘出ヌードマウスに移植した子宮内膜細胞の挙動 (2013)
  • 著者名/発表者名: 麓 惠子，田村 和広，高島 陽香，吉江 幹浩，草間 和哉，沓掛 真彦，立川 英一
  • 学会等名: 第106回 日本繁殖生物学会大会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] プロテアーゼ活性化受容体刺激下のヒト子宮内膜間質細胞の炎症因子とmTORシグナルに及ぼすα1-アンチトリプシンの作用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 高島陽香,田村和広,麓惠子,沓掛真彦,吉江幹浩,立川英一,井坂惠一
  • 学会等名: 第70回西東京内分泌代謝研究会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] 実験的マウスモデルの子宮内膜症病変におけるプロテアーゼ活性化受容体(PAR)の機能 (2011)
  • 著者名/発表者名: 高橋未来, 沓掛真彦、加藤隆太郎, 吉江幹浩, 田村和広, 立川英一
  • 学会等名: 日本薬学会・関東支部大会
  • 発表場所: 東邦大学(千葉)
• [学会発表] プロテアーゼ活性化受容体刺激下のヒト子宮内膜間質細胞の炎症因子とmTORシグナルに及ぼすα1-アンチトリプシンの作用
  • 著者名/発表者名: 高島 陽香，田村 和広，麓 惠子，沓掛 真彦，吉江 幹浩，立川 英一，井坂 惠一
  • 学会等名: 第70回 西東京内分泌代謝研究会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] ヒト子宮内膜細胞における炎症性サイトカイン発現に及ぼすα1-アンチトリプシンの作用
  • 著者名/発表者名: 麓 惠子，田村和広，高島 陽香，沓掛 真彦，吉江 幹浩，立川 英一，井坂 惠一
  • 学会等名: 第133年会 日本薬学会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] ヒト子宮内膜のヌードマウスへの移植で形成される内膜症様病変におけるα1-アンチトリプシン(AAT)レベルの低下とAATの機能
  • 著者名/発表者名: 田村 和広, 高島 陽香, 麓 恵子, 沓掛 真彦, 吉江 幹浩, 立川 英一, 梶原 健, 内野 聡美, 石原 理
  • 学会等名: 第86回 日本内分泌学会総会
  • 発表場所: 仙台
• [備考]
  • URL: http://www.ps.toyaku.ac.jp/wp/shinkeiyakuri/