研究概要 |
視神経器脊髄炎 (NMO) は長い間, 多発性硬化症との異同が論じられてきたが, 疾患特異的自己抗体の発見により, アクアポリン4 (AQP4) を標的とするアストロサイトパチーであることが明らかにされた. (1) NMO病巣ではAQP4発現低下, 血管周囲の免疫グロブリン/補体沈着に加え, 顆粒球, マクロファージ, 形質/形質芽細胞, 抗原提示細胞の増生を認め, (2) NMO末梢血では多数の形質芽細胞を認め, (3) NMOのヘルパーT細胞はIL-17/IFN-γ産生に偏奇していた. NMOでは独特の自然免疫システムを使うことで, 特徴的な自己免疫病態を形成する可能性が示唆された.
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