膵島エピゲノム変化による耐糖能異常進展過程に関するゲノム網羅的解析

• 研究課題/領域番号: 23591330
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 代謝学
• 研究機関: 独立行政法人国立国際医療研究センター
• 研究代表者: 南茂 隆生 独立行政法人国立国際医療研究センター, 代謝疾患研究部, 室長 (50594115)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• 研究課題ステータス: 完了 (2013年度)
• 配分額: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円); 2013年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円); 2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2011年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
• キーワード: エネルギー・糖質代謝異常 / エピジェネティクス / 2型糖尿病 / 環境因子 / ヒストン修飾 / 膵ランゲルハンス島 / インスリン分泌 / 遺伝子発現 / エネルギー・糖代謝異常 / 膵ベータ細胞 / ゲノム網羅的解析 / マウスモデル

研究概要

糖尿病の発症・進展には、遺伝因子と環境因子の寄与が重要であるが、その分子機構についてはほとんど明らかでない。近年、糖尿病領域でも病態の背景として、塩基配列の変化を伴わずに遺伝子発現を調節するエピゲノムの関与が想定されている。そこで、本研究では膵ベータ細胞を標的とし、その機能制御におけるエピゲノムの関与を網羅的に解析した。結果として、高脂肪食を摂取させた肥満モデルマウス（代償期モデルマウス）、糖尿病モデルマウスにはcis発現調節領域に特徴的なエピゲノム変化が認められ、多くの近接する遺伝子の発現変化とも関連することが判明した。以上の成果は、疾患メカニズム解明および治療標的探索のために重要である。

研究成果

• [雑誌論文] 膵β細胞分化過程におけるエピゲノム変化 (2014)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生、安田和基
  • 雑誌名: 内分泌・糖尿病・代謝内科 巻: Vol.38、No.4 ページ: 376-383
  • NAID: 40020093382
  • URL: http://www.kahyo.com/item/B201404-384
• [雑誌論文] Pancreatic islet enhancer clusters enriched in type 2 diabetes risk-associated variants. (2014)
  • 著者名/発表者名: Pasquali L, Gaulton KJ, Rodriguez-Segui SA, Mularoni L, Miguel-Escalada I, Akerman I, Tena JJ, Moran I, Gomez-Marin C, van de Bunt M, Ponsa-Cobas J, Castro N, Nammo T, Cebola I, Garcia-Hurtado J, Maestro MA, Pattou F, Piemonti L, Berney T, Gloyn AL, Ravassard P, Gomez-Skarmeta JL, Muller F, McCarthy MI, Ferrer J.
  • 雑誌名: Nat Genet. 巻: 46 号: 2 ページ: 136-143
  • DOI: 10.1038/ng.2870
  • 査読あり
• [雑誌論文] Quantitative assessment of pdx1 promoter activity in vivo using a secreted luciferase reporter system. (2013)
  • 著者名/発表者名: Nishimura, W., Eto, K., Miki, A., Goto, M., Kawaguchi, M., Nammo, T., Udagawa, H., Hiramoto, M., Shimizu, Y., Okamura, T., Fujiwara, T., Yasuda, Y. and Yasuda, K.
  • 雑誌名: Endocrinology 巻: 154 号: 11 ページ: 4388-4395
  • DOI: 10.1210/en.2012-2248
  • 査読あり
• [雑誌論文] 膵内分泌「糖尿病の体質と環境:膵β細胞のエピジェネティクス」 (2013)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生、安田和基
  • 雑誌名: 日本体質医学会雑誌 巻: Vol.75、No.2 ページ: 54-57
• [雑誌論文] 膵β細胞におけるエピゲノム制御 (2013)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生、安田和基
  • 雑誌名: 週刊医学のあゆみ 巻: Vol.244、No.12 ページ: 1051-1056
  • URL: http://www.ishiyaku.co.jp/magazines/ayumi/AyumiArticleDetail.aspx?BC=924412&AC=12344
  • 査読あり
• [雑誌論文] Human β cell transcriptome analysis uncovers lncRNAs that are tissue-specific, dynamically regulated, and abnormally expressed in type 2 diabetes. (2012)
  • 著者名/発表者名: Moran I, Akerman I, van de Bunt M, Xie R, Benazra M, Nammo T, et al.
  • 雑誌名: Cell Metab. 巻: 16 号: 4 ページ: 435-448
  • DOI: 10.1016/j.cmet.2012.08.010
  • 査読あり
• [雑誌論文] 特集病態と遺伝子多型糖尿病 (2012)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生、安田和基
  • 雑誌名: SURGERY FRONTIER(森正樹(編)) 巻: Vol.19、No.1 ページ: 15-21
  • URL: http://www.m-review.co.jp/magazine/detail/J18_19_01
• [雑誌論文] KIF5B-RET fusions in lung adenocarcinoma (2012)
  • 著者名/発表者名: Takashi Kohno
  • 雑誌名: Nature Medicine 巻: 18 号: 3 ページ: 375-7
  • DOI: 10.1038/nm.2644
  • 査読あり
• [雑誌論文] Mapping open chromatin with formaldehyde-assisted isolation of regulatory elements (2011)
  • 著者名/発表者名: Nammo T, Rodríguez-Seguí SA, Ferrer J
  • 雑誌名: Methods Mol Biol 巻: 791 ページ: 287-296
  • DOI: 10.1007/978-1-61779-316-5_21
  • ISBN: 9781617793158, 9781617793165
  • 査読あり
• [雑誌論文] FAIRE-seqを用いたヒト膵島における開放型クロマチンの網羅的同定 (2011)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生、Jorge Ferrer
  • 雑誌名: 糖尿病学2011(岡芳知、谷澤幸生(編)) ページ: 39-45
  • URL: http://www.shindan.co.jp/books/index.php?menu=10&cd=185700&kbn=1
  • 査読あり
• [雑誌論文] ヒト膵島を使った研究 (2011)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生、安田和基
  • 雑誌名: 別冊プラクティス糖尿病とヒトゲノムQ&A(安田和基(編著)) ページ: 137-139
  • URL: http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=760320
  • 査読あり
• [学会発表] A genome-wide investigation into the mechanisms of islet compensation induced by a high-fat diet (2013)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生、宇田川陽秀、川口美穂、衛藤弘城、上番増喬、平本正樹、西村渉、安田和基
  • 学会等名: 第56回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 熊本
  • 年月日: 2013-05-16
• [学会発表] ゲノム網羅的解析を用いた、高脂肪食摂取による膵島の代償機序の解明 (2013)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生、宇田川陽秀、川口美穂、衛藤弘城、上番増喬、平本正樹、西村渉、安田和基
  • 学会等名: NGS現場の会・第三回研究会
  • 発表場所: 神戸
• [学会発表] 膵内分泌「糖尿病の体質と環境:膵β細胞のエピジェネティクス」シンポジウム「Common diseaseの体質と環境」 (2012)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生
  • 学会等名: 第62回日本体質医学会総会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2012-11-04
• [学会発表] 膵島組織のエピゲノム解析と糖尿病 (2012)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生
  • 学会等名: 第9回東北糖尿病トータルケア研究会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2012-10-19
• [学会発表] 膵β細胞株を用いた、分泌刺激による遺伝子発現変化とFAIREによるクロマチン状態の評価 (2012)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生、上番増喬、宇田川陽秀、衛藤弘城、川口美穂、西村渉、平本正樹、安田和基
  • 学会等名: 第55回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2012-05-19
• [学会発表] シンポジウム8:糖尿病の遺伝子関連高頻度病態から稀少疾患まで膵β細胞のエピジェネティクス (2012)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生、安田和基
  • 学会等名: 第55回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2012-05-18
• [学会発表] 次世代シークエンサーを用いたヒト膵島のエピゲノム解析と糖尿病 (2012)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生
  • 学会等名: 第10回山口糖尿病フォーラム
  • 発表場所: 山口
  • 年月日: 2012-01-23
• [学会発表] FAIRE-seqを用いたヒト膵島のゲノム網羅的解析と2型糖尿病 (2011)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生
  • 学会等名: 第11回Islet Biology研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-07-16
• [学会発表] A genome-wide investigation into the mechanisms of islet compensation induced by a high-fat diet.
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生、宇田川 陽秀、川口 美穂、、衛藤 弘城、上番増 喬、平本 正樹、西村 渉、安田 和基
  • 学会等名: 第56回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 熊本
• [学会発表] シンポジウム8：糖尿病の遺伝子関連 高頻度病態から稀少疾患まで 膵β細胞のエピジェネティクス
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生、安田 和基
  • 学会等名: 第５５回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 横浜
  • 招待講演
• [学会発表] 膵β細胞株を用いた、分泌刺激による遺伝子発現変化とFAIREによるクロマチン状態の評価
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生、上番増喬、宇田川陽秀、衛藤弘城、川口美穂、西村渉、平本正樹、安田和基
  • 学会等名: 第５５回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] 膵島組織のエピゲノム解析と糖尿病
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生
  • 学会等名: 第9回東北糖尿病トータルケア研究会
  • 発表場所: 仙台
  • 招待講演
• [学会発表] 膵内分泌「糖尿病の体質と環境：膵β細胞のエピジェネティクス」 シンポジウム「Common disease の体質と環境」
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生
  • 学会等名: 第６２回日本体質医学会総会
  • 発表場所: 大阪
  • 招待講演
• [学会発表] FAIRE-seqを用いたヒト膵島のゲノム網羅的解析と2型糖尿病
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生
  • 学会等名: 第11回Islet Biology研究会(招待講演)
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] 次世代シークエンサーを用いたヒト膵島のエピゲノム解析と糖尿病
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生
  • 学会等名: 第10回山口糖尿病フォーラム(招待講演)
  • 発表場所: 山口大学
• [図書] 内分泌・糖尿病・代謝内科 (2014)
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生、安田 和基
  • 総ページ数: 8
  • 出版者: 科学評論社
• [図書] 週刊 医学のあゆみ (2013)
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生、安田 和基
  • 総ページ数: 6
  • 出版者: 医歯薬出版株式会社
• [図書] non-coding RNAによる代謝調節:糖尿病学イラストレイテッド (2012)
  • 著者名/発表者名: 南茂隆生,安田和基、春日雅人(編)
  • 出版者: 羊土社
• [図書] 特集 病態と遺伝子多型 糖尿病. 森 正樹（編）：SURGERY FRONTIER. (2012)
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生, 安田 和基
  • 総ページ数: 7
  • 出版者: メディカルレビュー社
• [図書] non-coding RNAによる代謝調節. 春日雅人（編）: 糖尿病学イラストレイテッド. (2012)
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生, 安田 和基
  • 総ページ数: 4
  • 出版者: 羊土社
• [図書] ヒト膵島を使った研究. 安田和基（編著）：別冊プラクティス 糖尿病とヒトゲノムQ&A. (2011)
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生, 安田 和基
  • 総ページ数: 3
  • 出版者: 医歯薬出版株式会社
• [図書] FAIRE-seqを用いたヒト膵島における開放型クロマチンの網羅的同定. 岡芳知, 谷澤幸生（編）: 糖尿病学2011. (2011)
  • 著者名/発表者名: 南茂 隆生, Jorge Ferrer
  • 総ページ数: 7
  • 出版者: 診断と治療社
• [備考]
  • URL: http://www.rincgm.jp/department/dia/02/
• [備考] 独立行政法人 国立国際医療研究センター研究所 研究部紹介 代謝疾患研究部
  • URL: http://www.rincgm.jp/department/dia/02/