研究課題
基盤研究(C)
RUNX1の癌抑制遺伝子としての機能を解明することを目的として本研究を実施した。その結果、造血幹細胞において、RUNX1のC端欠失変異はDNA二重鎖切断への修復能を低下させることがわかった。また、RUNX1は、DNA損傷応答分子Gadd45aを転写レベルで制御していることがわかった。さらに、RUNX1のC端変異を有する骨髄異形成症候群患者では骨髄単核球中のGadd45の遺伝子発現量が低下していた。本研究を通してRUNX1は、DNA損傷、とくにDNA二重鎖切断からの修復過程に重要な働きを有しており、RUNX1の機能抑制型変異が、DNA損傷の蓄積と白血病の発症をもたらす可能性が考えられた。
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