研究課題
基盤研究(C)
IL-33は上皮細胞や血管内皮細胞等、バリア組織細胞中の核内に恒常的に発現するサイトカインであり、組織傷害により受動的に放出され機能を発揮する。皮膚組織細胞の中で、特に表皮角化細胞と皮膚微小血管内皮細胞にIL-33は作用し、主に好中球性炎症の誘導に関与する可能性が示された。さらに、In vitroの掻破刺激モデルを確立し、表皮角化細胞破砕液中に、intactな皮膚組織細胞に対して炎症応答を惹起する物質が含まれることを明らかにした。これらの結果は、アトピー性皮膚炎など炎症性皮膚疾患における“かゆみと掻破の悪循環”(itch-scratchサイクル)の分子メカニズムの一端を示唆するものである。
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