老年期統合失調症と認知症の認知機能障害の特性に関する比較臨床神経病理学的検討

• 研究課題/領域番号: 23591708
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 精神神経科学
• 研究機関: 岡山大学
• 研究代表者: 横田 修 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (60379732)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• 研究課題ステータス: 完了 (2013年度)
• 配分額: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円); 2013年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2012年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2011年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
• キーワード: タウオパチー / 嗜銀顆粒病 / グレイン性認知症 / レビー小体病 / 精神病性障害 / 統合失調症 / 遅発性統合失調症 / 老年期精神障害 / タウ / シヌクレイン / 器質精神病 / 神経変性疾患 / 神経病理学

研究概要

高齢者に認められる認知症を欠く統合失調症様精神病性障害（LOSD）に関係する病理学的背景を検討した．LOSD全例（対正常対照群）ではレビー小体病（LBD）を26.1 %（11.3 %）, 嗜銀顆粒病（AGD）を21.7 %（8.5 %），皮質基底核変性症（CBD）を4.3 %（0.0 %）に認め，LOSD群におけるLBD，AGD，CBDの合計頻度は対照群より有意に高かった．特に65歳以上発症LOSD例でLBDは36.4 %（19.4 %），AGDは36.4 %（8.3 %）と高頻度であり，AGDの頻度は正常対照群より有意に高かった．以上からAGDは高齢者の精神病性障害と関係すると考えられた．

研究成果

• [雑誌論文] Argyrophilic grain disease as a neurodegenerative substrate in late-onset schizophrenia and delusional disorders (2014)
  • 著者名/発表者名: Nagao, S., O. Yokota, C. Ikeda, N. Takeda, H. Ishizu, S. Kuroda, K. Sudo, S. Terada, S. Murayama, S. and Y. Uchitomi, Y.
  • 雑誌名: Eur Arch Psychiatry Clin Neurosci 巻: 264 号: 4 ページ: 317-331
  • DOI: 10.1007/s00406-013-0472-6
  • 査読あり
• [雑誌論文] Progressive supranuclear palsy presenting as primary lateral sclerosis. (2013)
  • 著者名/発表者名: Nagao S, Yokota O, Ikeda C, Terada S, Ihara Y, Uchitomi Y.
  • 雑誌名: Journal of the neurological Sciences 巻: 未定 号: 1-2 ページ: 70-71
  • DOI: 10.1016/j.jns.2013.03.016
  • 査読あり
• [雑誌論文] Progressive supranuclear palsy presenting as primary lateral sclerosis but lacking parkinsonism, gaze palsy, aphasia, or dementia. (2012)
  • 著者名/発表者名: Nagao S, Yokota O, Nanba R, Takata H, Haraguchi T, Ishizu H, Ikeda C, Takeda N, Oshima E, Sakane K, Terada S, Ihara Y, Uchitomi Y.
  • 雑誌名: Journal of the neurological Sciences 巻: 323 号: 1-2 ページ: 147-153
  • DOI: 10.1016/j.jns.2012.09.005
  • 査読あり
• [雑誌論文] Creutzfeldt-Jakob disease with the M232R mutation in the prion protein gene in two cases showing different disease courses: a clinicopathological study (2012)
  • 著者名/発表者名: Takeda N, Yokota O, Terada S, Haraguchi T, Nobukuni K, Mizuki R, Honda H, Yoshida H, Kishimoto Y, Oshima E, Ishizu H, Katsuya Satoh K, Kitamoto T, Ihara Y, Uchitomi Y.
  • 雑誌名: Journal of the neurological Sciences 巻: 312 号: 1-2 ページ: 108-116
  • DOI: 10.1016/j.jns.2011.08.008
  • 査読あり
• [学会発表] 精神症状で初発する皮質基底核変性症の臨床病理学的検討 (2013)
  • 著者名/発表者名: 池田智香子,横田修,長尾茂人,原口俊,石津秀樹,寺田整司,井原雄悦,秋山治彦,内富庸介
  • 学会等名: 第32回日本認知症学会学術集会
  • 発表場所: 松本
  • 年月日: 2013-11-08
• [学会発表] 遅発性精神病性障害を呈す病理背景とその臨床スペクトラム (2013)
  • 著者名/発表者名: 長尾茂人,横田修,池田智香子,大島悦子,石津秀樹,黒田重利,森定ゆみ,須藤浩一郎,中島良彦,寺田整司,内富庸介
  • 学会等名: 第28回日本老年精神医学会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2013-06-05
• [学会発表] 晩発性精神病性障害:神経変性疾患の頻度と重症度について (2013)
  • 著者名/発表者名: 長尾茂人,横田修,池田智香子,大島悦子,石津秀樹,黒田重利,森定ゆみ,須藤浩一郎,中島良彦,寺田整司,内富庸介
  • 学会等名: 第54回日本神経病理学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2013-04-26
• [学会発表] 初期に異常行動と幻覚を認めた皮質基底核変性症とargyrophilic grain diseaseの病理を有した二剖検例 (2013)
  • 著者名/発表者名: 池田智香子,横田修,石津秀樹,大島悦子,岸本由紀,武田直也,長尾茂人,坂根克明,寺田整司,森定ゆみ,森定諦,内富庸介
  • 学会等名: 第54回日本神経病理学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2013-04-25
• [学会発表] 晩発性精神病性障害:神経変性疾患の頻度と重症度について (2013)
  • 著者名/発表者名: 長尾茂人，横田 修，池田智香子，大島悦子，石津秀樹，黒田重利，森定ゆみ，須藤浩一郎，中島良彦，寺田整司，内富庸介
  • 学会等名: 第54回 日本神経病理学会総会
  • 発表場所: タワーホール船堀
• [学会発表] 舞踏病様不随運動を呈するFTLD-FUSの臨床病理的検討 (2013)
  • 著者名/発表者名: 河上緒，新井哲明，横田修，新里和弘，大島健一，青木直哉，東晋二，勝瀬大海，松下正明，平安良雄，秋山治彦
  • 学会等名: 第109回 日本精神神経学会学術総会
  • 発表場所: 福岡国際会議場
• [学会発表] 遅発性精神病性障害を呈す病理背景とその臨床スペクトラム (2013)
  • 著者名/発表者名: 長尾茂人，横田 修，池田智香子，大島悦子，石津秀樹，黒田重利，森定ゆみ，須藤浩一郎，中島良彦，寺田整司，内富庸介
  • 学会等名: 第28回 日本老年精神医学会
  • 発表場所: 大阪国際会議場
• [学会発表] 舞踏病様不随意運動を呈するFTLD-FUSの臨床病理学的検討 (2013)
  • 著者名/発表者名: 河上緒，新井哲明，横田修，新里和弘，大島健一，勝瀬大海，松下正明，平安良雄，秋山治彦
  • 学会等名: 第32回 日本認知症学会学術集会
  • 発表場所: キッセイ文化ホール
• [学会発表] ホモ接合体歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症の一剖検例 (2013)
  • 著者名/発表者名: 長尾茂人，横田修，田邊康之，池田智香子，大島悦子，原口俊，寺田整司，井原雄悦，内富庸介
  • 学会等名: 第32回 日本認知症学会学術集会
  • 発表場所: キッセイ文化ホール
• [学会発表] 中年期から老年期に精神疾患を初発した52剖検例における神経変性基盤 (2012)
  • 著者名/発表者名: 長尾茂人,横田修,池田智香子,大島悦子,石津秀樹,森定ゆみ,須藤浩一郎,寺田整司,内富庸介
  • 学会等名: 第31回日本認知症学会学術集会
  • 発表場所: 筑波
  • 年月日: 2012-10-26
• [学会発表] 著明な辺縁系・側頭葉萎縮を呈し高度のTDP-43病理とアルツハイマー病理を有した二剖検例 (2012)
  • 著者名/発表者名: 武田直也,横田修,石津秀樹,吉田英統,本田肇,大島悦子,岸本由紀,池田智香子,長尾茂人,寺田整司,佐々木健,内富庸介
  • 学会等名: 第53回日本神経病理学会総会
  • 発表場所: 新潟
  • 年月日: 2012-06-29
• [学会発表] 著明な辺縁系・側頭葉萎縮を呈し高度のTDP-43病理とアルツハイマー病理を有した二剖検例 (2012)
  • 著者名/発表者名: 武田直也，横田修，石津秀樹，吉田英統，本田肇，大島悦子，岸本由紀，池田智香子，長尾茂人，寺田整司，佐々木健，内富庸介
  • 学会等名: 第53回 日本神経病理学会総会
  • 発表場所: 新潟コンベンションセンター
• [学会発表] 緩徐進行性の仮性球麻痺と四肢の錐体路障害を呈した嗜銀顆粒を伴う進行性核上性麻痺の一剖検例 (2012)
  • 著者名/発表者名: 長尾茂人，横田 修，高田 裕，本田 肇，武田直也，大島悦子，岸本由紀，池田智香子，原口 俊，石津秀樹，寺田整司，井原雄悦，内富庸介
  • 学会等名: 第53回 日本神経病理学会総会
  • 発表場所: 新潟コンベンションセンター
• [学会発表] 中年期から老年期に精神疾患を初発した52剖検例における神経変性基盤 (2012)
  • 著者名/発表者名: 長尾茂人，横田 修，池田智香子，大島悦子，石津秀樹，森定ゆみ，須藤浩一郎，寺田整司，内富庸介
  • 学会等名: 第31回 日本認知症学会学術集会
  • 発表場所: つくば国際会議場
• [学会発表] 初期に易怒性と夜間せん妄が目立ち，高度のargyrophilic grain diseaseと皮質基底核変性症の病理を有した一例 (2012)
  • 著者名/発表者名: 池田智香子，横田 修，石津秀樹，大島悦子，岸本由紀，武田直也，長尾茂人，坂根克明，寺田整司，森定ゆみ，森定 諦，内富庸介
  • 学会等名: 第40回 臨床神経病理懇話会
  • 発表場所: 三重大学
• [学会発表] 体感幻覚や疼痛が前景に立ち認知症を指摘できなかったレビー小体病の二症例 (2011)
  • 著者名/発表者名: 岸本由紀,横田修,寺田整司,藤原雅樹,大島義孝,高橋真由美,武田直也,大島悦子,本田肇,石原武士,石津秀樹,高田理恵,藤本明,内富庸介
  • 学会等名: 第30回日本認知症学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-11-12
• [学会発表] 初老期以降に精神症状で初発し気分障害圏と診断されていたびまん性レビー小体型認知症の2症例 (2011)
  • 著者名/発表者名: 武田直也,横田修,吉村文太,本田肇,大島悦子,岸本由紀,池田智香子,寺田整司,内富庸介
  • 学会等名: 第30回日本認知症学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-11-12
• [学会発表] コドン232(Met→Arg)変異を有するクロイツフェルト・ヤコブ病: 急速進行型と緩徐進行型の2症例 (2011)
  • 著者名/発表者名: 武田直也、横田 修、寺田整司、原口 俊、水木玲子、本田 肇、吉田英統、岸本由紀、大島悦子、石津秀樹、佐藤克也、北本哲之、井原雄悦、内富庸介
  • 学会等名: 第52回 日本神経病理学会総会
  • 発表場所: 京都
• [学会発表] 自殺企図を繰り返す顕著なうつ状態を呈しアルコール性小脳変性症を伴ったargyrophilic grain diseaseの一剖検例 (2011)
  • 著者名/発表者名: 岸本由紀，横田 修，寺田整司，武田直也，大島悦子，本田 肇，石津秀樹，内富庸介
  • 学会等名: 第52回 日本神経病理学会総会
  • 発表場所: 京都
• [学会発表] 易怒性と著明な辺縁系・側頭葉萎縮を呈し高度のTDP-43病理とアルツハイマー病理を有した一剖検例 (2011)
  • 著者名/発表者名: 武田直也、横田修、石津秀樹、本田肇、大島悦子、岸本由紀、池田智香子、長尾茂人、寺田整司、佐々木健、内富庸介
  • 学会等名: 第2回 日本神経病理学会中国四国地方会
  • 発表場所: 岡山
• [学会発表] 仮性球麻痺と四肢の錐体路障害が長期に持続し病理学的にはargyrophilic grain diseaseと軽度の進行性核上性麻痺の病理を有した一剖検例 (2011)
  • 著者名/発表者名: 長尾茂人、横田修、高田裕、本田肇、大島悦子、岸本由紀、池田智香子、原口俊、石津秀樹、寺田整司、井原雄悦、内富庸介
  • 学会等名: 第2回 日本神経病理学会中国四国地方会
  • 発表場所: 岡山
• [学会発表] 体感幻覚や疼痛が前景に立ち認知症を指摘できなかったレビー小体病の二症例 (2011)
  • 著者名/発表者名: 岸本由紀，横田修，寺田整司，藤原雅樹，大島義孝，高橋真由美，武田直也，大島悦子，本田肇，石原武士，石津秀樹，高田理恵，藤本明，内富庸介
  • 学会等名: 第30回 日本認知症学会学術集会
  • 発表場所: 東京
• [図書] 日本臨床別冊．神経症候群（第2版）II－その他の神経疾患を含めて（TDP-43陽性封入体を有するFTLD）） (2014)
  • 著者名/発表者名: 横田修，池田智香子，長尾茂人，新井哲明
  • 出版者: 日本臨床
• [図書] 今日の治療指針 2013年版（非アルツハイマー型認知症） (2013)
  • 著者名/発表者名: 横田修
  • 総ページ数: 1900
  • 出版者: 医学書院
• [図書] 認知症ハンドブック（前頭側頭葉変性症：定義・概念，分類，原因・病因，病理・病態生理，疫学） (2013)
  • 著者名/発表者名: 横田修
  • 総ページ数: 907
  • 出版者: 医学書院
• [図書] Advances in Experimental Medicine and Biology.Neurodegenerative diseases. Chapter 23. Pick's Disease. (2012)
  • 著者名/発表者名: Takeda N, Kishimoto Y, Yokota O
  • 出版者: Landes Bioscience/Springer (Volume 724)