配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2013年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2012年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2011年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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研究概要 |
進化分子工学の手法を用いて創製する結合性改変成長因子Collagen Binding Domain (CBD)等の新規生体材料を効果的に用いることにより,骨粗鬆症患者の骨折予防や骨折治療に有効な新しい骨組織再生・再建技術を開発する。 CBDの遺伝子配列と,骨形成促進蛋白-4(BMP4)の遺伝子配列を連結した融合遺伝子をベクターにいれ,蚕の卵に導入することによりトランスジェニックカイコを作製する。この時,遺伝子は選択的に絹糸腺で働くようにしおく。絹タンパク質と同時に繭に吐き出されたCBD-BMPは,できた繭から精製することにより得られた。 ウエスタンブロット法を用いて、作製したタンパク質を測定すると55kDaであった。 続いて、このCBD-BMPと通常のrhBMPとの効果の比較をマウス大腿骨へ投与する事で検討した。まず、蛍光標識を行ったそれぞれの成長因子を投与後1,3,7日でマウスを屠殺後に非脱灰凍結切片を作成し蛍光顕微鏡で評価した。CBD-BMPに関しては7日後であってもマウス大腿骨内への残存が確認できた。 続いて、投与後4週後に屠殺し、両群をμCTで撮影し骨密度を比較した。これも2群間で有意にCBD-BMP群が優れていた。(P=0.0489) また、これらの大腿骨骨髄からRNAを抽出しRT-PCRを用いて両者を比較した。(CBD-BMP,BMP,生理食塩水の3群)HPRTをハウスキーピング遺伝子としALP,Osteocalcin,Osterixを計測し、P=0.035,0.0599,0.0126とCBD群が優れていた。 これらの結果よりCBD-BMPは、成長因子の効果を発現するために必要な標的組織への定着が確認できた。また、その効果に関しても放射線学的、遺伝子学的にも確認できた。これらを用いる事で効果的な骨形成が得られ,骨粗鬆症患者の骨折予防や骨折治療に有効である。
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