研究課題
基盤研究(C)
塩酸デクスメデトミジンは中枢性のα2アドレナリン受容体刺激薬で、呼吸抑制が少ないなどの利点から、集中治療における鎮静薬として利用されるが、重篤な徐脈や洞停止などの副作用をきたす場合がある。本研究ではそのような徐脈や洞停止が、心臓に対する薬物の直接作用(末梢作用)か、迷走神経の活性化を介する中枢作用かを調べた。迷走神経活動を評価するために、麻酔下ウサギの心筋間質に微量透析用のファイバーを刺入してアセチルコリン濃度を測定した。その結果、メデトミジン投与によってアセチルコリン濃度が上昇し、この作用は迷走神経を切断すると消失したことから、メデトミジンには中枢性の迷走神経活性化作用があることが判明した。
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