研究課題/領域番号 |
23592444
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
袁 紅 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), COE特任助教 (90597866)
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研究分担者 |
千賀 威 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80419431)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
中途終了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2013年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2012年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2011年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 卵巣癌 / EMT / ALX1 / Snail / AXL1 / 浸潤 |
研究概要 |
卵巣癌は婦人科癌の中では最も生存率が低い。その理由の一つは、診断時においてはすでに腹空内に浸潤し、他の臓器に転移していることが多いためである。卵巣癌が浸潤転移し、抗がん剤耐性を獲得する過程において、上皮間葉移行という現象が深く関与していることが知られている。上皮間葉移行(Epithelial to mesenchymal transition; EMT)とは上皮細胞が癌化する過程において、上皮細胞様の形質を失い、間葉系細胞様の形質を獲得する現象のことである。上皮細胞には細胞間接着に関わるE-cadherinと呼ばれる膜貫通型タンパク質が発現しているが、EMTが誘導されるとE-cadherinの発現は低下し、間葉系のマーカーであるN-cadherin、vimentinなどの遺伝子が誘導されてくる。申請者らは卵巣癌におけるEMTを制御する因子が新たな卵巣癌治療の標的分子となると考え、卵巣癌のEMTを誘導するあらたな因子の同定をおこなってきた。その過程において、ALX1という遺伝子が卵巣癌のEMTの誘導、浸潤の亢進に深く関与していることを見出した。ALX1は卵巣癌、また悪性度の高い卵巣癌で発現が亢進していた。ALX1がどのようにしてEMTを制御しているかけんとうしたところ、Snailと呼ばれるEMT誘導因子の発現がALX1により亢進することが分かった。Snailは様々な癌で悪性化に関与している。Snailの発現を抑制すると、ALX1を発現しても癌の浸潤、EMTは誘導されなかった。これらの結果より、ALX1はSnailの発現を介して、卵巣癌の悪性化を促進していると考えられる。
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