研究概要 |
開業歯科医院勤務の歯科衛生士の離職要因を検討するために,全国の歯科衛生士に対する中規模調査(回答者数559名)1件と小規模調査4件を実施した。その結果,歯科衛生士の離職要因として,院長を中心とした職場の人間関係, 雇用条件の悪さ,志願時の動機の弱さ,帰属意識などが挙がった。また,結婚,出産,育児による離職も多く,一般的に認められている「特別休暇」などの労働者への対応が,開業歯科医院の歯科衛生士では十分でないことが大きな要因になっていることも明らかに なった。本研究の結果,歯科衛生士の離職防止には,休暇取得を中心とした待遇改善と,院長との円滑な人間関係の構築が必要であることが判明した。
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