• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

神経損傷・修復時に発現するタンパク質メチル化酵素(PRMT)の機能を解析する

研究課題

研究課題/領域番号 23650183
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 神経解剖学・神経病理学
研究機関大阪大学

研究代表者

森 泰丈  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (00343252)

研究期間 (年度) 2011 – 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2012年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2011年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードタンパク質メチル化 / PRMT / 翻訳制御 / 翻訳後修飾 / ミクログリア細胞 / 翻訳因子
研究概要

タンパク質アルギニンメチル化酵素であるPRMT8はニューロン特異的に発現するが、脊髄損傷に出現する活性化マイクログリア細胞にも発現する。マイクログリア細胞においてPRMT8は細胞質優位な発現パターンを示し、見かけの分子量が60kDaとニューロンに発現する42kDaよりも高分子側にシフトする。我々はその相違が細胞種における翻訳開始点の違いに由来するものと考え、RNAの5'末端の配列に注目した。PRMT8には3か所の予測翻訳開始コドンが存在する。マイクログリア細胞では最も5'側にある開始コドンが使われると予想し、その開始点からタンパク質を合成するプラスミドを作製しマイクログリア細胞に強制発現させたが、見かけの分子量は42kDaとニューロンに発現するものと同じであった。そこで翻訳開始コドン周囲の配列を考慮に入れ、5'側の非翻訳領域を含むmRNAを合成する発現ベクターを作製し、マイクログリア細胞に発現させた。すると60kDa付近に高分子側にシフトしたタンパク質を確認することができた。このことからPRMT8遺伝子は少なくとも2か所の翻訳開始点からタンパク質合成が起き、マイクログリア細胞特異的に最も5'側に位置する開始コドンが選択されることを明らかにした。さらに高分子側へのシフトにはPRMT8のリン酸化が必須であること、また最も5'側の開始コドンより翻訳されたPRMT8にはN末端にミリストイル基が付加され細胞膜へ移行することを明らかにした。現在、PRMT8の発現をノックダウンしたマイクログリア細胞へのリカバリー実験をおこない、機能回復が起きるかどうかを検討している。さらにマイクログリア細胞において特異的な翻訳開始コドンが選択されるメカニズムを解明する目的で、5'非翻訳領域に結合するトランス因子の検索をおこない、マイクログリア特異的な選択的翻訳開始のメカニズムを解明を試みている。

報告書

(3件)
  • 2012 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2011 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 蛋白質のアルギニンメチル化によるマイクログリア細胞制御機構2013

    • 著者名/発表者名
      森 泰丈
    • 雑誌名

      脳21

      巻: 16(2) ページ: 155-160

    • 関連する報告書
      2012 研究成果報告書
  • [学会発表] 損傷脊髄に出現するPRMT8陽性ミクログリア細胞の機能解析2013

    • 著者名/発表者名
      森 泰丈
    • 学会等名
      第118回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 発表場所
      サンポートホール高松 かがわ国際会議場
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] 活性化ミクログリア特異的に発現するタンパク質メチル化酵素PRMT8n機能解析2012

    • 著者名/発表者名
      森 泰丈
    • 学会等名
      第35回日本神経科学会大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] Functional analysis of protein arginine N-methyltransferase 8 (PRMT8) that was expressed in activated microglia after spinal cord injury.2012

    • 著者名/発表者名
      森 泰丈
    • 学会等名
      第55回日本神経化学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] マイクログリア細胞におけるアルギニンメチル化酵素PRMT8の発現とその意義

    • 著者名/発表者名
      森 泰丈、宮田 信吾、遠山 正彌
    • 学会等名
      第54回日本神経化学会(石川)大会
    • 発表場所
      石川県 山代温泉
    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2011-08-05   更新日: 2019-07-29  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi