本研究では、職場におけるコミュニティ感を復元させる要因を見極める試みとして、6ヶ月に渡る、特定の居酒屋における人間関係の構築に関する観察が行われた。組織シチズン行動、コミュニティおよび第3の場所(サード・プレイス)の概念を理論的な枠組みに、フィールド観察および聞き取り調査を分析し、ソーシャル・タイズ(社会的絆)やコミュニティの構築に有効な機能、役割ならびにドライバを明らかにした.研究結果は、管理職がリーダーとしてではなく、「ホスト」として自分の役割を再定義する必要があることを示唆している.また、サード・プレイスの特徴の一つである、「遊び心」(playfulness)も、職場における人間関係の好循環を駆動するための主要な要因として浮上している.
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