研究概要 |
咀嚼に関わる力学挙動を理解するため,咬筋と頭蓋の姿勢に関わる僧帽筋の左右両側の筋群について表面筋電位を計測した結果,咀嚼作業側の筋活動が活発であること等がわかった.この筋活動を参照データとして,負荷速度に依存した非線形な構成式を用いたはり要素の有限要素定式化を行った.咀嚼のマルチボディダイナミクスにおいて,通常の準静的な咀嚼過程を対象にした場合には増分形式の定式化で対応でき,従来の実験結果と定性的に合うことを確認した.繰り返しの咀嚼活動に対して,筋肉の自然長が変化し,そのヒステリシスループは定常化されることがわかった.
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