研究概要 |
哺乳類の卵巣内の発育途上の卵母細胞には,リボソームRNAの転写とリボソーム構築を活発に行う核小体が存在するが,卵母細胞が発育の完了に近づくと,核小体は転写活性を低下させて緊密な形態となる。同様な核小体の緊密化は転写阻害剤によって引き起こされた。一方,細胞内の蛋白質分解を行うプロテアソームに対する阻害剤で卵母細胞を処理すると,核小体の体積は増加した。卵母細胞の成熟過程で核小体は消失するが,卵母細胞の成熟を停止させた状態で核から核小体を抜き取って細胞質に移すと,核小体は細胞質中で一旦消失した後,核内に再び形成された。
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