研究課題/領域番号 |
23659027
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
梶本 和昭 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 特任准教授 (10416216)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2012年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2011年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 細胞・組織 / 遺伝子 / マイクロアレイ / 褐色脂肪細胞 |
研究概要 |
本研究では、マイクロスライサーを用いて生きた状態のBAT組織スライスを作製し、生細胞観察用の各種蛍光色素を用いて染色し、共焦点レーザー走査型顕微鏡にて生きた状態の褐色脂肪細胞を観察することに成功した。また、BATの組織培養法を確立し、培養組織のリアルタイム観察により、組織を固定することなく組織中の成熟褐色脂肪細胞を生きたまま可視化する手法を確立した。この手法により、BATだけでなく白色脂肪組織(WAT)のリアルタイム観察も可能になった。この生組織観察法を用いて、成熟褐色脂肪細胞が分裂・増殖する様子を捉えるための検討を種々試みたが、少なくとも検討に用いた条件下では、成熟褐色脂肪細胞の分裂はおろか運動する様子も観察されなかった。そこで、単離した褐色脂肪細胞における遺伝子発現プロファイルをマイクロアレイにより網羅的に解析したところ、成熟褐色脂肪細胞では、前駆細胞と比べて細胞周期や分裂・増殖の制御に関連する多数の遺伝子において発現レベルが顕著に低下していることが判明した。これらの結果から、BATの機能充進時に生じる組織肥大は、成熟褐色脂肪細胞の増殖による細胞数の増加よりも、前駆細胞の増殖・分化による寄与が大きいことを強く示唆された。
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