研究概要 |
本研究では解離性アミノ基と共有結合を形成する親電子物質のモデル化合物として3,4-ジヒドロクマリン(3,4-DHC)を用い、本化合物の水溶液中における反応性の検討や3,4-DHCを特異的に認識する抗体の作製を行った。その結果、3,4-DHCは水溶液中において水解され3-(2-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(HPA)に変換されるが、リジンおよびヒスチジン存在下において、その一部は結合体を形成することが分かった。また、3,4-DHC-KLH結合体を調製後、当該抗原をウサギに感作させることにより、抗体価の高い抗3,4-DHC抗体を作製することができた。本抗体は解離性アミノ基を有するセンサータンパク質を探索する際に有用である。
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