グリオーマに解糖系異常亢進をもたらすスプライシング異常

• 研究課題/領域番号: 23659700
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 脳神経外科学
• 研究機関: 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所)
• 研究代表者: 片倉 隆一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 特任研究員 (10442675)
• 研究分担者: 伊藤 しげみ 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 特任研究員 (80600006) ; 田沼 延公 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 主任研究員 (40333645)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• 研究課題ステータス: 完了 (2012年度)
• 配分額: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円); 2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2011年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
• キーワード: 代謝 / 解糖系 / ワールブルグ効果 / PKM / グリオーマ

研究概要

解糖系酵素、ピルビン酸キナーゼM(PKM)のスプライシング異常が、グリオーマにおいて、極めて高率におきていることが明らかになった。この異常により、PKMの発現アイソフォームが、正常型からがん型へと変換していることが判明した。その異常の程度は、あるスプライシング制御因子の発現量と良く相関していた。細胞株の実験にて、このスプライシング制御因子をノックダウンすることで、PKMの発現アイソフォームを、正常型へと部分的に回復させることができた。また、PKMのアイソフォーム変換を不可能としたマウスモデルを開発した。

研究成果

• [雑誌論文] Novel function of MKP-5/DUSP10, a phosphatase of stress-activated kinases, on ERK-dependent gene expression, and upregulation of its gene expression in colon carcinomas (2012)
  • 著者名/発表者名: Nomura M, Shiiba K, Katagiri C, Kasugai I, Masuda K, Sato I, Sato M, Kakugawa Y, Nomura E, Hayashi K, Nakamura Y, Nagata T, Otsuka T, Katakura R, Yamashita Y, Sato M, Tanuma N, Shima H
  • 雑誌名: Oncol Rep. 巻: 28(3) ページ: 931-6
• [雑誌論文] Case report of Mammary Analog Secretory Carcinoma of the parotid gland (2012)
  • 著者名/発表者名: Ito S, Ishida E, Skalova A, Matsuura K, Kumamoto H, Sato I
  • 雑誌名: Pathol Int. 巻: 62(2) 号: 2 ページ: 149-52
  • DOI: 10.1111/j.1440-1827.2011.02759.x
  • NAID: 10031185181
  • 査読あり
• [雑誌論文] 発がんにおけるPKMスイッチ-意義と分子機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田沼延公
  • 雑誌名: 実験医学 特集「がんと代謝」 巻: Vol. 30、No. 15 ページ: 42-47
• [雑誌論文] Case report of Mammary Analog Secretory Carcinoma of the parotid gland. (2012)
  • 著者名/発表者名: Ito S、ほか5名
  • 雑誌名: Pathol Int. 巻: 62 ページ: 149-52
  • NAID: 10031185181
• [雑誌論文] Novel function of MKP-5/DUSP10, a phosphatase for stress-activated kinases, on ERK dependent gene expression, and up-regulation of its gene expression in colon carcinomas (2012)
  • 著者名/発表者名: Nomura M、ほか10名
  • 雑誌名: Oncol Rep 巻: 28 ページ: 931-936
  • 査読あり
• [雑誌論文] 発がんにおけるPKMスイッチ-意義と分子機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田沼延公
  • 雑誌名: 実験医学 特集「がんと代謝」 巻: 30 ページ: 42-47
• [雑誌論文] Novel function of MKP-5/DUSP10, a phosphatase for stress-activated kinases, on ERK dependent gene expression, and up-regulation of its gene expression in colon carcinomas (2012)
  • 著者名/発表者名: Ryuichi Katakura,Nobuhiro Tanuma
  • 雑誌名: Oncology Reports 巻: 未定
  • 査読あり
• [雑誌論文] DUSP13B/TMDP inhibits stress-activated MAPKs and suppresses AP-1-dependent gene expression (2011)
  • 著者名/発表者名: Katagiri C, Masuda K, Nomura M, Tanoue K, Fujita S, Yamashita Y, Katakura R, Shiiba K, Nomura E, Sato M, Tanuma N, Shima H
  • 雑誌名: Mol Cell Biochem 巻: 352(1-2) 号: 1-2 ページ: 155-62
  • DOI: 10.1007/s11010-011-0749-x
  • 査読あり
• [雑誌論文] DUSP13B/TMDP inhibits stress-activated MAPKs and suppresses AP-1-dependent gene expression (2011)
  • 著者名/発表者名: Ryuichi Katakura,Nobuhiro Tanuma
  • 雑誌名: Molecular and Cellular Biochemistry 巻: 352 ページ: 155-162
  • 査読あり
• [学会発表] PKMスイッチ不可能なマウスモデルの開発 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田沼延公
  • 学会等名: 日本癌学会 がん代謝シンポジウム
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2013-01-17
• [学会発表] ピルビン酸キナーゼM（PKM）の発現アイソフォームを固定したマウス・細胞モデル (2013)
  • 著者名/発表者名: 田沼延公、ほか10名
  • 学会等名: 第８５回日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡
• [学会発表] 炎症性脳アミロイド血管症の一例 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山下洋二、鈴木博義、伊藤しげみ、佐藤郁郎、片倉隆一
  • 学会等名: 第19回東北脳神経病理研究会
  • 発表場所: 福島
  • 年月日: 2012-11-17
• [学会発表] 悪性グリオーマ検体およびグリオーマ樹立株におけるPTPzetaの解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山下洋二、春日井勲、田沼延公、柴原一陽、園田順彦、金森政之、齋藤竜太、隈部俊宏、冨永悌二、島礼、片倉隆一
  • 学会等名: 日本脳神経外科学会 第71回総会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2012-10-18
• [学会発表] A mouse model incapable of switching PKM isoforms (2012)
  • 著者名/発表者名: 田沼延公、渡邊利雄、野村美有樹、佐藤郁郎、椎葉健一、山下洋二、佐藤雅美、島礼
  • 学会等名: 第71回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2012-09-20
• [学会発表] A mouse model incapable of switching PKM isoforms (2012)
  • 著者名/発表者名: Tanuma N、ほか３名
  • 学会等名: 第７１回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 札幌
• [学会発表] リン酸化によるスプライシング装置タンパク Sap155/Sf3b1 制御機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田沼延公
  • 学会等名: 日本プロテインホスファターゼ研究会学術集会
  • 発表場所: 大阪
• [学会発表] 「グリオーマにおけるピルビン酸キナーゼM（PKM)スプライシングのスイッチ機構」 (2011)
  • 著者名/発表者名: 田沼延公,片倉隆一
  • 学会等名: 第29回日本脳腫瘍学会学術集会
  • 発表場所: 下呂温泉 水明館
• [学会発表] Embryonic Lethality Caused in Mice Lacking the phosphatase domain of the PP6c gene (2011)
  • 著者名/発表者名: Nobuhiro Tanuma
  • 学会等名: 第34回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜