研究課題/領域番号 |
23659867
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
青木 和広 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (40272603)
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連携研究者 |
玉村 啓和 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (80217182)
中川 敦史 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (20188890)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2012年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2011年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 歯科薬理学 / RANKL / 逆シグナル / 骨形成促進 / ペプチド / 構造生物学 / RANKL / NMR / 結晶構造解析 |
研究概要 |
ReceptoractivatorofNF-〓Bligand(RANKL)は、樹状細胞の分化や破骨細胞の分化および機能を促進するタンパクだが、最近では乳腺の発達や体温調節にいたるまで様々な生理的な役割を持つことが明らかにされてきた。本研究で明らかになった成果は、RANKLに結合するペプチドが骨形成を促進することであり、またその作用メカニズムは骨代謝分野だけでなく、RANKLの生理的な意味を解明するうえで重要な発見となったと考えている。特に重要な発見は、2種類のRANKL結合ペプチドが持つ骨形成活性の差が、RANKL逆シグナルの差として明らかに示せたことである。当初、2種の骨形成促進ペプチドの骨形成誘導能の差は、RANKLの結合部位による差として現れるものと仮定し研究を進めていたが、RANKL結合ペプチドが、100μM以上の高濃度で初めて、骨芽細胞分化促進作用が現れることから、骨芽細胞膜表面上にRANKLの集合体(クラスター)を形成させ、RANKL逆シグナルを入れるスイッチになるという作用メカニズムが示唆される。今後、骨形成活性が強まる最適なRANKL間距離の解明、あるいはRANKLのクラスター化を引き起こさせるリガンドの探索など、治療薬開発に向けてさらなる研究の展開が期待できる。なお、骨形成ペプチドのRANKL逆シグナル活性解析に関しては、研究協力者として東京大学医学部付属病院薬剤部の本間雅先生に加わっていただいた。ここに感謝の意を表します。
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