研究課題/領域番号 |
23660097
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域・老年看護学
|
研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
上野 善子 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (00526791)
|
研究分担者 |
畑下 博世 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50290482)
戸田 八津子 (金城 八津子) 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (20548193)
|
研究期間 (年度) |
2011 – 2012
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2011年度)
|
配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2013年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2012年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2011年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | サブスタンス・アビューズ / 薬物依存 / 家族支援 / 通所施設 / 米国ハワイ州 / CSAC / Meth / スクール・ベイスド・プログラム / 地域支援 / 児童虐待 |
研究概要 |
本研究はサブスタンス・アビューズ問題とりわけ薬物依存を抱えた母親とその子どもへの地域における家族支援の実践を目的として取組んだ。平成23年度は本研究計画に沿い、国内および海外の支援組織と関わりながらその手法について研究を実施した。 1)国内における研究は依存症への理解を高め、女性と子どものための地域支援づくりを目指すため、滋賀県で実施された家族会に参加した。地域で実施される活動に参加することは、依存症を持つ家族への支援組織活動の手法を学び、ニーズの把握と課題明確化への重要な位置づけとなった。2)米国のサブスタンス・アビューズの問題については、代表者の研究フィールドであるハワイ州オアフ島とマウイ島の施設で調査を行った。実施にあたって滋賀医科大学倫理委員会へ申請し倫理的配慮を行い、許可を得た上で2012年8月6日~19日の約2週間で実施した。(結果および考察)ハワイ州の支援組織は主に公的機関ではなく、非営利目的で行う民間施設が地域の学校と連携して支援の殆どを担っていた。日本では依存症に関する支援組織が民間の活動もあるが、精神保健センターのような公的機関や医療機関がサーヴィスを提供しており、学校が民間組織と関わる例は多くない。サーヴィスの利用者は公的機関等の委託業務という性質上、サーヴィスの殆どは無料で提供され、発見から支援、回復までが一貫したサーヴィスとして受けることができる。また地域の学校や関係機関の連携システムも整備されているなどのメリットも多いが、反面、支援内容は政府や企業の委託業務として実施するため、申請内容を充分に検討する必要があり、詳細な報告手続きを行うなどの規制は伴う。特に活動資金については政府や企業への補助金申請を行って活動の資金を確保しているため、補助金交付は支援存続に重要である。しかし、多くは単年度予算のため、毎年補助金が得られなければサーヴィスを継続することができないという大きな不安を抱えている実態が浮き彫りとなった。実情はハワイ州のMeth問題が全米でも危機感を抱えており、社会的な問題であるため、政府や企業からの資金提供は今度も続けられるだろうということであった。本調査では、地域の社会問題に対する支援については、ニーズに応じた支援活動を提供する内容の明確化とサーヴィスの必要性や連携システムを明確に実施すること、地域社会に広く還元することが重要ということが明らかとなった。
|