無機半導体常温印刷デバイスを目指した導電性無機ナノ粒子の創製

• 研究課題/領域番号: 23685028
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 機能物質化学
• 研究機関: 岡山大学
• 研究代表者: 金原 正幸 岡山大学, その他部局等, 助教 (40375415)
• 研究期間 (年度): 2011-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 29,510千円 (直接経費: 22,700千円、間接経費: 6,810千円); 2014年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円); 2013年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円); 2012年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円); 2011年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
• キーワード: ナノインク / プリンテッド・エレクトロニクス / トランジスタ / フタロシアニン / π接合 / 導電性ナノ粒子 / 常温印刷 / 電子材料

研究成果の概要

今回我々は、すべての印刷プロセスを大気下・室温で行い、1℃も昇温することなくエレクトロニクス素子が製造可能な「室温プリンテッドエレクトロニクス」を確立させました。金属ナノ粒子の配位子として導電性を有する芳香族性の分子を用いたことで、塗布後に焼成することなく金属皮膜を形成させることに成功しました。プラスチックおよび紙基板上に形成した有機TFTは、それぞれ平均移動度7.9および2.5 cm2 V-1 s-1を示しています。これは、アモルファスシリコンTFT の平均的な移動度0.5 cm2 V-1 s-1を大きく上回り、IGZO TFT の移動度（～10 cm2 V-1 s-1）にも匹敵する値です。

研究成果

• [雑誌論文] Room-Temperature Printing of Organic Thin-Film Transistors with pi-junction Gold Nanoparticles (2014)
  • 著者名/発表者名: T. Minari, Y. Kanehara, C. Liu, K. Sakamoto, T. Yasuda, A. Yaguchi, S. Tsukada, K. Kashizaki, and M. Kanehara
  • 雑誌名: Advanced Functional Materials 巻: 未定 号: 31 ページ: 4886-4892
  • DOI: 10.1002/adfm.201400169
  • 査読あり
• [雑誌論文] Covalent Assembly of Silver Nanoparticles on Hydrogen-terminated Silicon Surface (2012)
  • 著者名/発表者名: O. P. Khatri, T. Ichii, K. Kurase, M. Kanehara, T. Teranishi, and H. Sugimura
  • 雑誌名: J. Colloid Interface Sci. 巻: 382 号: 1 ページ: 22-27
  • DOI: 10.1016/j.jcis.2012.06.001
  • 査読あり
• [雑誌論文] Controlled Localized Surface Plasmon Resonance Wavelength for Conductive Nanoparticles over the Ultraviolet to Near-Infrared Region (2011)
  • 著者名/発表者名: T.Teranishi, M.Eguchi, M.Kanehara, S.Gwo
  • 雑誌名: J.Mater.Chem. 巻: 21 ページ: 10238-10242
  • 査読あり
• [学会発表] Ambient COnductive metal nanoink (2013)
  • 著者名/発表者名: Masayuki Kanehara
  • 学会等名: Printed Electronics Europe 2013
  • 発表場所: ベルリン（ドイツ）
  • 招待講演
• [学会発表] 常温導電性金属ナノインクの合成と常温印刷有機デバイスへの展開 (2012)
  • 著者名/発表者名: 金原正幸・竹谷純一・植村隆文・村田英幸・瀧宮和夫・寺西利治
  • 学会等名: 日本化学会第92春季年会
  • 発表場所: 慶応大学
  • 年月日: 2012-03-25
• [学会発表] 新しいナノインクが変える半導体デバイス技術 (2012)
  • 著者名/発表者名: 金原正幸
  • 学会等名: KAST平成24年度教育講座
  • 発表場所: 東京
  • 招待講演
• [図書] 有機デバイスのための塗布技術 (2012)
  • 著者名/発表者名: 金原正幸
  • 総ページ数: 8
  • 出版者: CMC出版
• [備考] 有機薄膜トランジスタを室温印刷で形成
  • URL: http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100272.html
• [備考] 金原研究室
  • URL: http://nanokanehara.com/