生活習慣病遺伝子を指標としたアジア地域での農耕・遊牧への遺伝的適応の実証研究

• 研究課題/領域番号: 23687036
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 自然人類学
• 研究機関: 自治医科大学
• 研究代表者: 中山 一大 自治医科大学, 医学部, 講師 (90433581)
• 研究期間 (年度): 2011-04-01 – 2014-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2013年度)
• 配分額: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円); 2013年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円); 2012年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円); 2011年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
• キーワード: ゲノム多様性 / 生活習慣病 / SNP / モンゴル人 / 適応 / ゲノム人類学 / 遊牧生活 / 遺伝的多型 / 農耕 / 遊牧 / 進化 / メタボリック症候群 / 環境適応 / 遺伝子 / 遺伝的多様性 / 自然選択 / 牧畜 / 内臓脂肪 / 東アジア

研究概要

遊牧民族であるモンゴル人と、農耕を中心的な生業としてきた日本人では、肥満などの生活習慣病への感受性に大きな差を示す。このような差は、両集団が異なる生業に遺伝的に適応してきたことに部分的に由来すると考え、ゲノム人類学・遺伝疫学的解析を展開した。その結果、モンゴル人と日本人などの農耕民族の間で、アルコール代謝、脂肪酸代謝、糖新生・解糖などに関与する遺伝子群や、脂肪蓄積に関連する遺伝子セットが大きな遺伝的分化を示すこと、内臓脂肪蓄積に関連する遺伝子多型が東アジア人で正の自然選択を受けていたことが明らかになった。

研究成果

• [雑誌論文] Assessment of the adaptive significance of MLXIPL Gln241His variant by using health check-up cohorts (2014)
  • 著者名/発表者名: Nakayama K et al
  • 雑誌名: Japanese Journal of physiological anthropology 巻: 19 ページ: 63-67
  • NAID: 110009818792
  • 査読あり
• [雑誌論文] TRIB1 downregulates hepatic lipogenesis and glycogenesis via multiple molecular interactions (2014)
  • 著者名/発表者名: Ishizuka Y, Nakayama K et al
  • 雑誌名: Journal of molecular endocrinology 巻: 52 ページ: 145-158
  • 査読あり
• [雑誌論文] TRIB1 downregulates hepatic lipogenesis and glycogenesis via multiple molecular interactions. (2014)
  • 著者名/発表者名: Ishizuka Y, Nakayama K, Ogawa A, Makishima S, Boonvisut S, Hirao A, Iwasaki Y, Yada T, Yanagisawa Y, Miyashita H, Takahashi M, Iwamoto S; Jichi Medical University Promotion Team of a Large-Scale Human Genome Bank for All over Japan
  • 雑誌名: J Mol Endocrinol 巻: 52 号: 2 ページ: 145-158
  • DOI: 10.1530/jme-13-0243
  • 査読あり
• [雑誌論文] 健診集団を用いたMLXIPL Gln241His多型の適応的意義の検討 (2014)
  • 著者名/発表者名: 中山一大、宮下洋、岩本禎彦
  • 雑誌名: 生理人類学会誌 巻: 未定
  • 査読あり
• [雑誌論文] 日本人菜食主義者における脂肪酸不飽和化酵素遺伝子の単一塩基多型の血中脂質プロファイルに及ぼす影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 西島千陽,仲本桂子,中山一大ら
  • 雑誌名: 女子栄養大学栄養科学研究所年報 巻: 19 ページ: 94-95
• [雑誌論文] A functional SNP upstream of the beta-2 adrenergic receptor gene (ADRB2) is associated with obesity in Oceanic populations (2013)
  • 著者名/発表者名: Naka I, Hikami K, Nakayama K et al
  • 雑誌名: International journal of obesity 巻: 37 ページ: 1204-1210
  • 査読あり
• [雑誌論文] Positive natural selection of TRIB2, a novel gene that influences visceral fat accumulation, in East Asia (2013)
  • 著者名/発表者名: Nakayama K et al
  • 雑誌名: Human genetics 巻: 32 ページ: 201-217
  • 査読あり
• [雑誌論文] Seasonal effects of UCP1 gene polymorphism on visceral fat accumulation in Japanese adults (2013)
  • 著者名/発表者名: Nakayama K et al
  • 雑誌名: PloS one 巻: 8
  • 査読あり
• [雑誌論文] 内臓脂肪ゲノムバンクの構築と新規内臓脂肪関連遺伝子の同定 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大ら
  • 雑誌名: DNA多型 巻: 21 ページ: 245-249
• [雑誌論文] A "functional SNP upstream of the beta-2 adrenergic receptor gene (ADRE2)is associated with obesity in Oceanic populations (2013)
  • 著者名/発表者名: Naka l
  • 雑誌名: International Journal of Obesity 巻: (in press) 号: 9 ページ: 1204-1210
  • DOI: 10.1038/ijo.2012.206
  • 査読あり
• [雑誌論文] Seasonal effects of UCP1 gene polymorphism on visceral fat accumulation in Japanese adults (2013)
  • 著者名/発表者名: Nakayama K, Miyashita H, Yanagisawa Y, Iwamoto S
  • 雑誌名: PLOS One 巻: 8 号: 9 ページ: e74720-e74720
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0074720
  • 査読あり
• [雑誌論文] 内臓脂肪蓄積に関連する遺伝子とその進化 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大
  • 雑誌名: 生物の科学 遺伝 巻: 67 ページ: 339-345
• [雑誌論文] 内臓脂肪蓄積に関連する新規遺伝子TRIB2の同定とその進化パターンの解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大
  • 雑誌名: 医学のあゆみ 巻: 246 ページ: 977-978
• [雑誌論文] Positive natural selection of TRIB2, a novel gene that influences visceral fat accumulation, in East Asia. (2013)
  • 著者名/発表者名: Kazuhiro Nakayama
  • 雑誌名: Hum Genet 巻: 132 ページ: 201-217
  • 査読あり
• [雑誌論文] Association of CTXN3-SLC12A2 polymorphisms and schizophrenia in a Thai population (2012)
  • 著者名/発表者名: Panichareon B, Nakayama K et al
  • 雑誌名: Behavioral and brain functions 巻: 8 ページ: 27-27
  • 査読あり
• [雑誌論文] OPCML gene as a schizophrenia susceptibility locus in Thai population (2012)
  • 著者名/発表者名: Panichareon B, Nakayama K et al
  • 雑誌名: Journal of molecular neuroscience 巻: 46 ページ: 373-377
  • 査読あり
• [雑誌論文] Association of CTXN3-SLC12A2 polymorphisms and schizophrenia in a Thai population. (2012)
  • 著者名/発表者名: Benjaporn Panichareon
  • 雑誌名: Behav Brain Funct 巻: 8 ページ: 27-27
  • 査読あり
• [雑誌論文] OPCML gene as a schizophrenia susceptibility locus in Thai population (2012)
  • 著者名/発表者名: Benjaporn Panichareon, Kazuhiro Nakayama
  • 雑誌名: Journal of Molecular Neuroscience 巻: 46 ページ: 373-377
  • 査読あり
• [雑誌論文] High prevalence of an anti-hypertriglyceridemic variant of the MLXIPL gene in Central Asia (2011)
  • 著者名/発表者名: Nakayama K et al
  • 雑誌名: Journal of human genetics 巻: 56 ページ: 828-833
  • NAID: 10030661852
  • 査読あり
• [雑誌論文] 高脂血症感受性遺伝子TRIB1は高血圧とも関連する (2011)
  • 著者名/発表者名: 石塚裕美,中山一大ら
  • 雑誌名: DNA多型 巻: 19 ページ: 271-274
  • NAID: 10029669029
• [雑誌論文] High prevalence of an anti-hypertriglyceridemic variant of the MLXIPL gene in Central Asia (2011)
  • 著者名/発表者名: Kazuhiro Nakayama
  • 雑誌名: Journal of Human Genetics 巻: 56 ページ: 828-833
  • NAID: 10030661852
  • 査読あり
• [学会発表] 腹部生体インピーダンス法による内臓脂肪測定とその応用研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 中山一大
  • 学会等名: 国際カイロミクロンシンポジウム
  • 発表場所: 埼玉県坂戸市
• [学会発表] 腹部生体インピーダンス法による内臓脂肪測定とその応用研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 中山一大
  • 学会等名: 第4回国際カイロミクロンシンポジウム
  • 発表場所: 女子栄養大学駒込キャンパス
  • 招待講演
• [学会発表] UCP1‐3826G/Aが内臓脂肪蓄積に及ぼす影響の季節性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大ら
  • 学会等名: 第58回日本人類遺伝学会大会
  • 発表場所: 宮城県仙台市
• [学会発表] モンゴル人の代謝特性の解明を目指したゲノムワイドSNP研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大ら
  • 学会等名: 第67回日本人類学会大会
  • 発表場所: 茨城県つくば市
• [学会発表] 熱産生関連遺伝子多型が内臓脂肪蓄積に及ぼす影響の季節性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大ら
  • 学会等名: 第68回日本生理人類学会大会
  • 発表場所: 金沢県金沢市
• [学会発表] 熱産生遺伝子多型が内臓脂肪蓄積に及ぼす影響の季節性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大、宮下洋、柳沢佳子、岩本禎彦
  • 学会等名: 日本生理人類学会第６８回大会
  • 発表場所: 金沢大学医学部
• [学会発表] ヒトの環境適応と生活習慣病 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大
  • 学会等名: 日本生理人類学会第６８回大会若手の会
  • 発表場所: 金沢大学医学部
  • 招待講演
• [学会発表] ゲノム人類学から肥満遺伝子を再考する。 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大
  • 学会等名: 栄養学若手研究者の集い 第４７回サマーセミナー
  • 発表場所: 筑波研修センター
  • 招待講演
• [学会発表] モンゴル人の代謝特性の解明を目指したゲノムワイドSNP研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大、大橋順、ムンフトルガ・ルハグワスレン、岩本禎彦
  • 学会等名: 第67回日本人類学会大会
  • 発表場所: 国立科学博物館筑波研究施設
• [学会発表] UCP1-3826G/Aが内臓脂肪蓄積に及ぼす影響の季節性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大、宮下洋、柳沢佳子、岩本禎彦
  • 学会等名: 日本人類遺伝学会58回大会
  • 発表場所: 江陽グランドホテル
• [学会発表] 内臓脂肪蓄積に関与するTRIB2遺伝子多型とナルコレプシーの関連解析研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山歩美、中山一大
  • 学会等名: 日本人類遺伝学会58回大会
  • 発表場所: 江陽グランドホテル
• [学会発表] 腹部生体インピーダンス法で測定した内臓脂肪面積のゲノム解析の応用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中山一大ら
  • 学会等名: 第57回日本人類遺伝学会大会
  • 発表場所: 東京都新宿区
• [学会発表] 東アジアで正の自然選択をうけたTribbles Homolog2遺伝子多型は腹囲径よりも内臓脂肪面積と強く関連する (2012)
  • 著者名/発表者名: 中山一大ら
  • 学会等名: 第66回日本人類学会大会
  • 発表場所: 神奈川県横浜市
• [学会発表] 内臓脂肪ゲノムバンクの構築と新規内臓脂肪面積関連遺伝子の同定 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中山一大ら
  • 学会等名: 日本DNA多型学会第21回学術集会
  • 発表場所: 京都府京都市
• [学会発表] 腹部インピーダンス法で測定した内臓脂肪面積のゲノム解析への応用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中山一大
  • 学会等名: 日本人類遺伝学会第57回大会
  • 発表場所: 東京都新宿区
• [学会発表] 東アジアで正の自然選択をうけたTribbles Homolog2遺伝子多型は腹囲径よりも内臓脂肪面積と強く関連する。 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中山一大
  • 学会等名: 第66回日本人類学会大会
  • 発表場所: 神奈川県横浜市
• [学会発表] 内臓脂肪ゲノムバンクの構築と新規内臓脂肪関連遺伝子の同定 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中山一大
  • 学会等名: 日本DNA多型学会第21回学術集会
  • 発表場所: 京都府京都市
• [学会発表] TRIB2と中心性肥満:倹約遺伝子仮説の観点から (2011)
  • 著者名/発表者名: 中山一大ら
  • 学会等名: 第65回日本人類学会大会
  • 発表場所: 沖縄県那覇市
• [学会発表] Tribbles homolog2遺伝子は東アジア人の中心性肥満と関連する (2011)
  • 著者名/発表者名: 中山一大ら
  • 学会等名: 第56回日本人類遺伝学会大会
  • 発表場所: 千葉県千葉市
• [図書] ゲノム人類学の最先端vol.8内臓脂肪関連遺伝子多型の進化医学のあゆみ (2014)
  • 著者名/発表者名: 中山一大
• [図書] 遺伝・ゲノム学内臓脂肪蓄積に関連する新規遺伝子TRIB2の同定とその進化パターンの解析医学のあゆみ (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大
• [図書] 【ゲノム人類学入門】「出アフリカ」以後の人類拡散と疾患リスク遺伝子―もう一つの進化医学【Part3:進化の視点から考える疾患変異】内臓脂肪蓄積に関連する遺伝子とその進化生物の科学遺伝 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中山一大