研究課題
若手研究(A)
本研究において、Sema3Aはヒト歯根膜細胞の間葉系幹細胞様特性を誘導する作用があり、Wnt5aは歯根膜組織の構成要素であるコラーゲン線維形成を誘導する作用があることを明らかにした。Sema3A導入歯根膜細胞は多分化能を示し、幹細胞マーカー発現が上昇していた。一方、Wnt5aは歯根膜細胞の骨芽細胞分化を抑制したが、増殖能、走化性、歯根膜関連マーカー遺伝子の発現並びにコラーゲン産生を促進した。この現象にはTGFβ1およびperiostin発現上昇が関与していた。以上の結果より、ヒト歯根膜幹細胞を用いた歯周組織再生において、両因子を導入することで効率よく歯根膜組織を再生できる可能性が示唆された。
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