研究概要 |
(1)一時間程度の急性ストレスによるスパイン増加の分子メカニズムは、コルチコステロン(CORT)→シナプスに局在するGR→ErkMAPK,PKA,PKC,PI3K→アクチン重合→スパイン増加・頭部肥大であることを解明した。これは、CORTの慢性ストレス作用、CORT→GR→核移行→遺伝子転写→タンパク合成という経路とは全く異なる。(2)副腎摘出ラットを用いて、海馬自身が合成するCORTの定量に成功し、質量分析から7nMという値を得た。この低濃度のCORTは、ストレス抑圧とは異なり、神経栄養因子の機能を持つ。
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