研究課題
若手研究(B)
細胞内液のミクロ流動は,細胞組織からの圧力やイオン分布・電位分布と相互に影響を及ぼしあう複雑な現象である.本研究ではこの現象を再現する数値解析手法として三相理論を検討した.この理論では,固体変位,流体速度,圧力,イオン電流,電位の全てを未知数として解くために,計算量が膨大になる.細胞収縮は動的問題ととらえることができることから,現実的に応用するには動的問題としていくつかの未知数を分離して解く工夫が適しているとの結論を得た.そうすれば連立方程式の未知数の削減だけでなく,一部の未知数を陽的に解くこと,一部の未知数のみ細かい時間刻みで計算することで大幅な計算量の削減ができる.