研究課題/領域番号 |
23700678
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 仙台高等専門学校 |
研究代表者 |
佐藤 拓 仙台高等専門学校, 電気システム工学科, 助教 (30451545)
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研究期間 (年度) |
2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2011年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 充電状況推定 / 非接触電力伝送 / 心臓ペースメーカ |
研究概要 |
本研究は非接触充電時における2次側でインピーダンスの変化(すなわち充電状況)に注目し、その変化から充電状態を推定するシステムを確立するものである。 23年度前期は震災影響により破損した非接触電力伝送に関わる研究資料(コイル)の再作製および研究室の実験環境整備に注力した。これに並行して、非接触電力伝送回路をT型簡易等価回路で表現し、2次側のインピーダンス(負荷抵抗)を1次側パラメータ(インピーダンス、力率)から推定する充電状況推定式の導出を進めた。 23年度中期には、上述の推定式の妥当性を確認するために、金属ケースを有しない一般的な非接触電力伝送でバッテリーを充電し、充電状況推定の評価を行った。また、2次側負荷をバッテリーではなく,抵抗とL成分をC成分を有した負荷を接続した場合にインピーダンスの推定にどのような影響を及ぼすか、その挙動を把握した。その結果、位置ずれのない場合には1次側から体内の充電状態を十分に推定可能であることが確認できた。これより基本的な非接触電力伝送システムに本充電状況推定方法が適用可能である良好な結果が得られた。 23年度後期には、本研究が目標としている心臓ペースメーカへの適用に向って、2次側コイルをチタンケースに封入した実装状態において同様の非接触電力伝送を行った。その結果、実測値と推定値に大きな差異が認められ、実際よりもインピーダンスの変化が少なくなる(満充電に見えない)推定結果を示すことが初めて判明した。この差異は伝送コイル間にチタンケース(金属)が介在したことによるものと考えられる。 今後は、チタンケースの影響(鉄損)を考慮した新たな推定式を検討していく予定である。また、本推定式にはコイルの結合係数(結合度合)が式中に含まれるため、コイル位置ずれにより推定結果が変化する特性を必然的に持つため、この影響を受けない、または補正可能な推定式についても検討する。
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