本研究は,デンプンの老化度のリアルタイム測定法を開発することを目的としたものである.試料には各種デンプンを用い,121℃で糊化した後に5℃に保存し継時的にサンプリングした.デンプンの老化の程度は,ヨウ素液による比色法及びレジスタントスターチ量を指標として測定し,リアルタイム測定が可能な近赤外分光法及び赤外分光法と対応する波長を検索した.その結果,ヨウ素液による比色法及びレジスタントスターチ量の測定結果と相関の高い波長が得られた.得られた波長を測定に用いれば,デンプンの老化度がリアルタイムで測定できるので,さまざまなデンプン性食品の老化の進行のシュミレイトに応用できるものと期待される.
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