サリドマイドによるセレブロン機能阻害機構の解明

• 研究課題/領域番号: 23710267
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: ケミカルバイオロジー
• 研究機関: 東京医科大学 (2013); 東京工業大学 (2011-2012)
• 研究代表者: 伊藤 拓水 東京医科大学, 医学部, 講師 (30533179)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• 研究課題ステータス: 完了 (2013年度)
• 配分額: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円); 2013年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2012年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: サリドマイド / セレブロン / ユビキチン / 催奇性 / 多発性骨髄腫 / IMiDs / E3 / ポマリドマイド / レナリドマイド / ケミカルバイオロジー / ユビキチンリガーゼ

研究概要

本研究で研究代表者は、催奇性を有する抗がん剤サリドマイドがいかなるメカニズムで標的タンパク質セレブロンの機能を阻害するのかを検証した。セレブロンはユビキチンリガーゼとして機能する。研究結果として、サリドマイドはセレブロンの酵素活性を下げるというよりも、認識する基質を変化させることが示唆された。薬剤結合後はサリドマイドがもはや元の基質を認識できなくなることが、結果として機能阻害として検出されていたと考えられる。

研究成果

• [雑誌論文] Immunomodulatory agents lenalidomide and pomalidomide co-stimulate T cells by inducing degradation of T cell repressors Ikaros and Aiolos via modulation of the E3 ubiquitin ligase complex CRL4(CRBN) (2014)
  • 著者名/発表者名: A. K. Gandhi, J. Kang, C. G. Havens, T. Conklin, Y. Ning, L. Wu, T. Ito, H. Ando, M. F. Waldman, A. Thakurta, A. Klippel, H. Handa, T.O. Daniel, P. H. Schafer, R. Chopra
  • 雑誌名: Br. J. Haematol. 巻: 164 号: 6 ページ: 811-821
  • DOI: 10.1111/bjh.12708
  • 査読あり
• [雑誌論文] Vesnarinone Suppresses TNF α mRNA Expression by Inhibiting Valosin-containing Protein (2013)
  • 著者名/発表者名: Hotta K, Nashimoto A, Yasumura E, Suzuki M, Azuma M, Iizumi Y, Shima D, Nabeshima R, Hiramoto M, Okada A, Sakata-Sogawa K, Tokunaga M, Ito T, Ando H, Sakamoto S, Kabe Y, Aizawa S, Imai T, Yamaguchi Y, Watanabe H, Handa H
  • 雑誌名: Mol Pharmacol 巻: Vol.83 号: 5 ページ: 930-938
  • DOI: 10.1124/mol.112.081935
  • 査読あり
• [雑誌論文] トピックス : サリドマイドの悲劇-その後の研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: 伊藤拓水、安藤秀樹、半田宏
  • 雑誌名: キラル化学 -その起源から最新のキラル材料研究まで-CSJカレントレビュー 巻: 第13号 ページ: 180-182
• [雑誌論文] セレブロン～IMiDsの標的因子～ (2013)
  • 著者名/発表者名: 安藤秀樹、伊藤拓水、半田宏
  • 雑誌名: 血液フロンティア, 医薬ジャーナル社 巻: Vol.23 No.9 ページ: 1288-1292
• [雑誌論文] サリドマイドの悲劇：その後の研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: 伊藤拓水、安藤秀樹、 半田 宏
  • 雑誌名: キラル化学 -その起源から最新のキラル材料研究まで- CSJカレントレビュー 巻: 13 ページ: 180-182
• [雑誌論文] セレブロン ～IMiDsの標的因子～ (2013)
  • 著者名/発表者名: 安藤秀樹、伊藤拓水、半田宏
  • 雑誌名: 血液フロンティア 巻: 23 ページ: 1288-1292
• [雑誌論文] Identification of DNA-dependent protein kinase catalytic subunit (DNA-PKcs) as a novel target of Bisphenol A. (2012)
  • 著者名/発表者名: Ito, Y., Ito, T., Karasawa, S., Enomoto, T., Nashimoto, A., Hase, Y., Sakamoto, S., Ito, T., Mimori, T., Matsumoto, Y., Yamaguchi, Y., Handa, H.
  • 雑誌名: PLos ONE 巻: 7(12) 号: 12 ページ: e50481-e50481
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0050481
  • 査読あり
• [雑誌論文] Deciphering the mystery of thalidomide teratogenicity (2012)
  • 著者名/発表者名: Ito, T. and Handa, H.
  • 雑誌名: Congenital Anomalies 巻: 52 号: 1 ページ: 1-7
  • DOI: 10.1111/j.1741-4520.2011.00351.x
  • 査読あり
• [雑誌論文] Tools and methodologies capable of isolating and identifying a target molecule for a bioactive compound (2012)
  • 著者名/発表者名: Sakamoto, S., Hatakeyama, M., Ito, T. and Handa, H.
  • 雑誌名: Bioorg. Med. Chem. 巻: 20 号: 6 ページ: 1990-2001
  • DOI: 10.1016/j.bmc.2011.12.022
  • 査読あり
• [雑誌論文] Cereblon is a direct protein target for immunomodulatory and antiproliferative activities of lenalidomide and pomalidomide. (2012)
  • 著者名/発表者名: Lopez-Girona A, Mendy D, Ito T et al.
  • 雑誌名: Leukemia. 巻: 26 号: 11 ページ: 2326-2335
  • DOI: 10.1038/leu.2012.119
  • 査読あり
• [雑誌論文] サリドマイド・IMiDsの作用とユビキチンリガーゼ (2012)
  • 著者名/発表者名: 伊藤拓水、半田宏
  • 雑誌名: 医学のあゆみ, 医歯薬出版株式会社 巻: Vol.243 No.6 ページ: 503-507
• [雑誌論文] IMiDsの標的分子探索研究の進歩 (2012)
  • 著者名/発表者名: 伊藤拓水、安藤秀樹、半田宏
  • 雑誌名: 血液内科, 科学評論社 巻: Vol.64 No.4 ページ: 440-445
• [雑誌論文] サリドマイドの催奇性メカニズム (2011)
  • 著者名/発表者名: 伊藤拓水、安藤秀樹、半田宏
  • 雑誌名: 化学と生物 巻: Vol.49, No.12 ページ: 819-824
  • NAID: 10030400532
• [学会発表] サリドマイド類似薬の分子機構ー最新の知見 (2014)
  • 著者名/発表者名: 伊藤 拓水
  • 学会等名: 次世代型がん研究戦略セミナー
  • 発表場所: 東京医科大学教育研究棟、東京
  • 招待講演
• [学会発表] サリドマイド標的因子セレブロン : その発見から最新の知見まで (2012)
  • 著者名/発表者名: 伊藤拓水、半田宏
  • 学会等名: 第23回生殖・発生毒性学東京セミナー
  • 発表場所: 独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センター
  • 年月日: 2012-10-05
  • 招待講演
• [学会発表] サリドマイドによる催奇形性の分子機構 (2011)
  • 著者名/発表者名: 伊藤拓水、安藤秀樹、山口雄輝、半田宏
  • 学会等名: 第29回日本骨代謝学会学術集会
  • 発表場所: 大阪国際会議場(グランキューブ大阪)
  • 年月日: 2011-07-30
  • 招待講演
• [学会発表] サリドマイドによる催奇形性の分子機構 (2011)
  • 著者名/発表者名: 伊藤拓水、安藤秀樹、山口雄輝、半田宏
  • 学会等名: 第29回日本骨代謝学会学術集会(招待講演)
  • 発表場所: 大阪国際会議場（グランキューブ大阪）
• [学会発表] サリドマイド標的因子セレブロン：その発見から 最新の知見まで
  • 著者名/発表者名: 伊藤拓水、半田宏
  • 学会等名: 第23 回生殖・発生毒性学東京セミナー
  • 発表場所: 独立行政法人 国立オリンピック記念青少年総合センター
  • 招待講演
• [学会発表] サリドマイド抗がん作用におけるターゲット分子Cereblon
  • 著者名/発表者名: 伊藤 拓水, ティプランパイ タンマモングッド, 唐澤 慧記, 坂田 未希, 舩造 正英, 若林 知伸, 飯田 結, 山口 雄輝, 半田 宏
  • 学会等名: 第85回日本生化学会大会
  • 発表場所: マリンメッセ福岡