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ポスト革命期フランスにおける宗教と社会統合-プルードンを事例として-

研究課題

研究課題/領域番号 23720037
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 思想史
研究機関北海道大学

研究代表者

金山 準  北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 准教授 (30537072)

研究期間 (年度) 2011 – 2013
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2013年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2012年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードフランス / 思想史 / 連帯 / 宗教 / 社会主義 / 宗教史 / カトリシズム
研究概要

本研究は、関連から大革命以降のフランス思想史について、とくに宗教思想と社会思想との関連に留意しつつ検討することを目的とするものであった。とくに本研究が主対象としたのはピエール=ジョセフ・ プルードンの思想である。論点は大別して、第一に プルードンの思想における宗教の契機についてあらためて問い直すこと、第二に、彼の宗教論をフランス19世紀の社会思想、とくに革命後の混乱の中で問われた社会連帯・社会統合の再建の思想全体の再検討につなげることである。
プルードンと宗教の関係の概要については、研究期間中に発表した文献で一定程度明らかにすることができた。ただしより子細な研究については膨大な草稿群の検討が必要となり、より時間をかけた研究が求められる。最終年度である今年度は当初予定の期間を七か月残して中止となったが、引き続き上記の研究を継続した。最終年度中に発表された成果としては、プルードン主義者の一人と評されるG・ソレルの思想についての翻訳がある。
研究期間全体を通した成果としては、プルードンの宗教思想はそれ自身として検討されたことがあったものの、その社会思想的な意義についてはまだ明らかになっておらず、その点を示した点で意義があったと考えられる。また単なる反宗教でもなく、他方で統合の道具としての宗教でもなく、社会を律すべき「正義」の探究と結びついた彼の宗教論を通じて、19世紀フランスの社会連帯と宗教の関係として新しい側面を示すことができた。他方で今後に残る課題としては、第一にプルードンの未発表の草稿や読書ノートの検討が挙げられる。フランスで出版予定だった一部草稿の出版の遅滞もあり、これらの読解には予想以上の時間を要する。また第二に、同時代の思想家、とりわけP・ルルーのような宗教的社会主義者とプルードンの関係は必須であり、これらをも対象に収めて検討する必要があるだろう。

報告書

(3件)
  • 2013 実績報告書
  • 2012 実施状況報告書
  • 2011 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 組織化と連合2011

    • 著者名/発表者名
      金山準
    • 雑誌名

      メディア・コミュニケーション研究

      巻: 第60号 ページ: 35-55

    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] リスクと連帯2011

    • 著者名/発表者名
      金山準
    • 雑誌名

      メディア・コミュニケーション研究

      巻: 第61号 ページ: 109-119

    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書
  • [図書] 『イタリア版「マルクス主義の危機」論争』2013

    • 著者名/発表者名
      イタリア思想史の会(共訳)
    • 総ページ数
      293
    • 出版者
      未來社
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [図書] 『移動と革命 ディアスポラたちの「世界史」』(「ナショナリズムから「境界の廃止」へ?――B・アンダーソン『三つの旗の下に――アナーキズムと反植民地主義の想像力』として232-241頁を担当)2012

    • 著者名/発表者名
      小沢弘明・三宅芳夫(編)
    • 総ページ数
      248
    • 出版者
      論創社
    • 関連する報告書
      2012 実施状況報告書
  • [図書] 『弱い思考』(175-259頁翻訳担当)2012

    • 著者名/発表者名
      ジャンニ・ヴァッティモ、ピエル・アルド・ロヴァッティ(編)
    • 総ページ数
      374
    • 出版者
      法政大学出版局
    • 関連する報告書
      2012 実施状況報告書
  • [図書] 『社会統合と宗教的なもの 十九世紀フランスの経験』(「神と正義 プルードンの場合」として135-164頁を担当)2011

    • 著者名/発表者名
      宇野重規・伊達聖伸・高山裕二(編著)
    • 総ページ数
      266
    • 出版者
      白水社
    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書

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公開日: 2011-08-05   更新日: 2019-07-29  

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