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日本語アクセントの平板化に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23720238
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 日本語学
研究機関大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所

研究代表者

儀利古 幹雄  大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 理論・構造研究系, プロジェクト研究員 (00580028)

研究期間 (年度) 2011 – 2013
研究課題ステータス 中途終了 (2011年度)
配分額 *注記
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2013年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2012年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2011年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード日本語 / アクセント / 平板化 / 平板型アクセント / 複合名詞 / 言語内的要因 / 音韻論 / 社会言語学 / 形態音韻論
研究概要

最終年度は、漢語複合名詞アクセント(例:末広町、運動会)の平板化に焦点を当てて研究を行った。はじめに漢語複合名詞に関する全体的な調査を行った結果、アクセントの平板化を起こしている度合いが著しい語群が観察されたので、それらを特に重点的に調査した。具体的には「~町」「~会」「~祭」といった漢語複合名詞について、そのアクセントが平板化を起こしているかどうか、起こしているとすればその要因はどういったものなのかを調査・分析した。
調査の結果、「~町」「~会」「~祭」という漢語複合名詞のアクセントは、高年層から若年層へと世代が下るにつれて平板化を起こしていることが明らかになった。ただ、これらの語群のアクセントの平板化には、話者の世代という言語外的要因以上に、言語内的要因(言語構造的要因)が大きく影響を及ぼしていることも統計的に明らかになった。具体的に述べると、前部要素(「末広町」の「 末広」、「運動会」の「運動」)が3モーラである場合は4モーラである場合と比較してアクセントの平板化の進行具合が早く、また、2 モーラや5モーラ以上である場合はアクセントの平板化は起こらないが明らかになった。さらに、前部要素の末尾の音節構造が重音節の場合は軽音節の場合と比較して、アクセントの平板化の進行が遅いことも明らかになった。
これらの結果は、アクセントの平板化という言語変化現象は、ただ単に「若者」が引き起こしているのではなく、言語構造そのものにも大きな原因がある、すなわち、アクセントの平板化を起こしやすい語と起こしにくい語がそもそも存在しているということを示唆している。この結果は、アクセントの平板化の原因として言語外的要因のみを重点的に扱ってきた従来の研究に対して一石を投じるも のである。

報告書

(2件)
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 東京方言におけるアクセントの平板化-外来語複合名詞アクセントの記述-2011

    • 著者名/発表者名
      儀利古幹雄
    • 雑誌名

      国立国語研究所論集

      巻: 1 ページ: 1-20

    • NAID

      110009576074

    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 町名のアクセント:アクセントの平板化と言語内的要因2012

    • 著者名/発表者名
      儀利古幹雄
    • 学会等名
      日本言語学会第144回大会
    • 発表場所
      東京外国語大学
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] 数詞+助数詞のアクセント―フットによる一般化2012

    • 著者名/発表者名
      儀利古幹雄
    • 学会等名
      音韻論フォーラム 2012(日本音韻論学会全国大会)
    • 発表場所
      東北学院大学
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] ̃「会」のアクセントの平板化と言語内的要因2012

    • 著者名/発表者名
      儀利古幹雄
    • 学会等名
      第26回日本音声学会全国大会
    • 発表場所
      大東文化大学
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] 東京方言におけるアクセントの平板化:外来語複合名詞アクセントの記述2012

    • 著者名/発表者名
      儀利古幹雄
    • 学会等名
      理論・構造研究系プロジェクト研究成果合同発表会
    • 発表場所
      国立国語研究所
    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書
  • [学会発表] 数詞+助数詞のアクセントに関する考察2012

    • 著者名/発表者名
      儀利古幹雄
    • 学会等名
      関西音韻論研究会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 関連する報告書
      2011 実施状況報告書

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公開日: 2011-08-05   更新日: 2019-07-29  

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