研究課題
若手研究(B)
向社会性の個人差の源泉を進化と遺伝の視点から検討した。双生児を対象とした経済ゲーム実験により、利他性を反映すると考えられる独裁者ゲームにおける提案額と、公平性を加味すると考えられる最後通牒ゲームにおける提案額では卵性によるペア内相関に差が見られず、遺伝の影響は小さいものと考えられた。一方で最後通牒ゲームにおける最低受入金額では遺伝の影響が示唆された。大学生を対象とした最後通牒ゲームおよび独裁者ゲームの結果からは、対人操作傾向(マキャベリ的傾向)などが戦略的な対人行動変化を予測することが示された。また両ゲームで態度を変える者ほど、ゲームの選択が可能である場合、独裁者ゲームを好むことが示唆された。
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