研究概要 |
研究代表者がこれまでに作成した「適応の改善に寄与する援助要請行動を促進する介入法(プログラム名:支えあいの心理学)」(本田, 2012; 本田・新井, 2010, 2011)は,中学生,高校生,大学院生を対象にした研究から一部の有効性が示されている。しかし,それらの研究では統制群が設定されていなかった。そこで本研究では本介入法の有効性を,大学生を対象として統制群との比較によって検討した。その結果,従来のプログラムでは統制群との比較によって効果が見られなかったが,改良した介入法のプログラムでは介入群の援助要請スキルに向上が認められた。本研究の結果よりストレス反応などへの効果をより高めるためには,被援助志向性に対する認知的介入法を加えることが必要であることが示唆された。
|